京写は下値支持線に到達して反発のタイミング

  プリント配線板大手の京写 <6837> (JQS)の株価は、1月の戻り高値圏から反落し、地合い悪化も影響して上値を切り下げたが、足元では下値支持線に到達した形だ。今期(15年3月期)増収増益見通し、低PER、低PBRを評価して反発のタイミングだろう。   生産量世界トップの片面プリント配線板、および両面プリント配線板を収益柱として、実装関連事業も展開している。中期経営計画では重点戦略としてLED照明関連など環境対応製品の強化、片面配線板分野での圧倒的市場シェアの獲得、海外生産の拡大、コスト低減による収益力強化、新製品PALAPなど新規事業の確立を掲げている。目標数値としては16年3月期売上高200億円、営業利益率6%、ROE15%以上、ROA6%以上を掲げている。   4月30日に発表した前期(14年3月期)の連結業績(10月23日に経常利益と純利益を増額)は、売上高が前々期比7.6%増の161億21百万円、営業利益が同44.3%増の7億98百万円、経常利益が同19.1%増の7億86百万円、純利益が同64.2%増の5億19百万円だった。   主力の片面プリント配線板の好調が牽引し、利益面では国内の生産効率化、海外での生産設備の自動化推進、調達コストの削減などの効果も寄与した。売上原価率は79.83%で同1.40ポイント改善した。配当予想は前々期と同額の年間5円(期末一括)とした。   製品別売上高を見ると、片面プリント配線板は同14.2%増の88億88百万円だった。国内外のLED照明関連や海外の自動車関連が好調だった。両面プリント配線板は同1.7%減の51億87百万円だった。海外の家電関連や自動車関連が好調だったが、事務機器分野の需要減少や国内LED照明関連の片面プリント配線板への需要シフトなどが影響した。その他は同6.5%増の20億45百万円だった。スマートフォン関連の搬送用治具が好調だった。   今期(15年3月期)連結業績見通しは売上高が前期比5.4%増の170億円、営業利益が同9.0%増の8億70百万円、経常利益が同6.7%増の8億40百万円、純利益が同19.3%増の6億20百万円としている。配当予想は前期と同額の年間5円(期末一括)とした。世界的な景気回復を背景に主力の片面プリント配線板の需要が国内外で好調に推移し、生産体制の効率化などの効果も寄与する。好業績が期待されるだろう。   株価の動きを見ると、1月の戻り高値348円から反落し、全般地合い悪化も影響して上値を切り下げた。4月11日には250円まで調整する場面があった。その後一旦は270円台まで戻す場面があったが、足元では250円台まで調整している。4月30日に発表した今期増収増益見通しを好感する動きも限定的だった。ただし250円近辺の下値支持線に到達して調整のほぼ最終局面だろう。   5月16日の終値255円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS43円26銭で算出)は5~6倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は2.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS338円63銭で算出)は0.8倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線近辺で下げ渋り、250円近辺が下値支持線の形だ。低PER、低PBRも支援材料であり、反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
プリント配線板大手の京写<6837>(JQS)の株価は、1月の戻り高値圏から反落し、地合い悪化も影響して上値を切り下げたが、足元では下値支持線に到達した形だ。
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2014-05-19 09:30