プラマテルズは下値固め完了、反発のタイミング
合成樹脂専門商社のプラマテルズ <2714> (JQS)の株価は、全般地合い悪化も影響して上値を切り下げたが、一方では400円近辺で下値固め完了感を強めている。今期(15年3月期)増収増益見通しや指標面の割安感を評価して反発のタイミングだろう。
双日 <2768> グループの合成樹脂原料・製品・関連機器の専門商社である。エンジニアリング系樹脂やスチレン系樹脂を主力として、需要先はOA・事務機器、家電・電子部品を中心に建材、医療機器、自動車、玩具向けなど幅広い。高付加価値商材の拡販、良質な商権を持つ優良会社の営業権取得やM&Aを積極化するとともに、海外は中国、ベトナム、フィリピン、タイなどアジア市場への展開を積極推進している。13年5月にはインド、13年8月には台湾にも現地法人を設立してアジアでの拠点整備がほぼ完了した。
4月25日に発表した前期(14年3月期)の連結業績(7月26日に純利益を減額)は売上高が前々期比7.1%増の595億68百万円、営業利益が同1.9%増の8億33百万円、経常利益が同2.6%増の8億03百万円、純利益が同33.4%減の2億79百万円だった。配当予想は前期と同額の年間15円(第2四半期末7円、期末8円)とした。
厚生年金基金脱退損失2億66百万円を特別損失に計上したため純利益は減益だったが、高付加価値商材を中心に主力商材が堅調に推移して増収、売上総利益の増加で販管費の増加を吸収して営業増益、経常増益だった。主要商材の売上動向は、エンジニアリング系樹脂が同9.3%増収、スチレン系樹脂が同9.3%増収、オレフィン系樹脂が同18.0%増収となり、高付加価値商材が好調に推移した。
今期(15年3月期)連結業績見通しは売上高が前期比4.9%増の625億円、営業利益が同8.0%増の9億円、経常利益が同9.5%増の8億80百万円、純利益が同71.6%増の4億80百万円としている。国内・海外の連結子会社を含め、グループ全体としての連携を強化して増収増益を目指すとしている。純利益は特別損失の一巡も寄与する。配当予想は前期と同額の年間15円(第2四半期末7円、期末8円)とした。
世界的な景気回復も背景に、高付加価値商材を中心としてエンジニアリング系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂の需要が堅調に推移するだろう。市況の改善、さらにアジアの拠点整備の効果なども寄与して好業績が期待される。
株価の動きを見ると、1月高値から反落後は地合い悪化も影響して徐々に上値を切り下げる展開だ。しかし4月以降で見ると、4月11日の取引時間中に397円、終値で399円まで調整したが、2月安値の385円水準まで下押すことなく、その後は終値で400円台を維持して下値固め完了感を強めている。
5月16日の終値401円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS56円15銭で算出)は7~8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は3.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS882円12銭で算出)は0.5倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、400円近辺で下値固め完了感を強めている。指標面の割安感も評価して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
合成樹脂専門商社のプラマテルズ<2714>(JQS)の株価は、全般地合い悪化も影響して上値を切り下げたが、一方では400円近辺で下値固め完了感を強めている。
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2014-05-19 09:30