人民日報「外貨準備の抑制必要」(2)中国にとって大きな負担になった
中国共産党機関紙の人民日報(海外版)は19日付で、「外貨準備10年間で10倍に。水ぶくれ解消とダイエットが必要」とする論説を掲載した。膨大な外貨準備がもたらす弊害も大きく、「中国が支えきれない負担」として、低減策や投資先として米国債への依存を解消する必要があると説いた。
膨大な外貨準備は、「もはや中国一国が支えることができない負担」になっている。流動性リスクの増大、インフレ圧力に対する脆弱(ぜいじゃく)さ、貨幣価値の下落危機などが発生しているからだ。李克強首相も5月にアフリカを訪問した際、「外貨準備がかなり多いということが、われわれの大きな負担になっている」と述べた。
専門家からはすでに「外貨準備の増加速度が落ちなければ、今後、中国の物価と不動産価格を抑制する際に、大きな影響が発生する可能性がある」、「短期資本の流入で形成された外貨準備は、経済のバブル化をもたらしやすい。経済危機をもたらしかねない、大きなリスクがある」との指摘がある。
外貨準備の中で、比重が最も大きいのが米ドル資産であり、特に重要な投資対象は米国債だ。米ドルの価値が長期的に下落していることから、中国が得た貴重な資本を、低コストで「外国に使わせている」ことになる。
中国の外貨準備がここまで増大した根本的な理由は、経済発展が輸出と投資に頼り続けてきたからだ。外貨準備の伸びを抑えようとしたら、経済の牽引力(けんいんりょく)を国内消費に切り替えることが必要だ。(編集担当:如月隼人)
中国共産党機関紙の人民日報(海外版)は19日付で、「外貨準備10年間で10倍に。水ぶくれ解消とダイエットが必要」とする論説を掲載した。膨大な外貨準備がもたらす弊害も大きく、「中国が支えきれない負担」として、低減策や投資先として米国債への依存を解消する必要があると説いた。
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2014-05-19 14:15