信越化学工業は、高値奪回目指す位置取りの強さに注目
信越化学工業 <4063> は4月22日の年初来高値6295円を射程内に置く、頑強な動きを続けている。高値奪回を想定した押し目買いがコンスタントに流入していることを示しており、好調に推移する業績が株価を強力にサポートしていくことになりそう。
前2014年3月期は営業利益1738億円と、前々期比10%増の好調な決算となった。先行き見通し難として、今2015年3月期の業績については、例年通り未公表でスタートしているが、アナリスト筋では連続増益を想定する声が圧倒的である。
スマートフォンやタブレットPCの生産拡大を受け、300ミリウエハーを中心に半導体シリコンの出荷が順調に推移、今期の収益 向上の牽引役になるものと見られている。また、米国子会社のシンテックは2014年1~3月は、原燃料設備のトラブルなどから、前年同期比減益を余儀なくされた。しかし、足元でカ性ソーダの価格は底打ちしており、塩ビ樹脂の値上げ、トラブル影響の解消とあわせ、下期には採算改善が進む公算が大きい。そうしたことから、今3月期の営業利利益については1930億円と、前期比11%増がアナリスト筋のコンセンサスになっている。
同社の特徴は高シェア製品を多数持つこと。300ミリシリコンウエハはSUMCO <3436> との2強体制で、世界シェアの過半を占める。塩化ビニル樹脂は日本、米国、オランダ、ポルトガルに製造拠点を持ち生産量は世界トップ。紙加工や医薬品などに使われるセルロースは世界2位、自動車や建築、化粧品などに使用されるシリコンは世界シェア3位である。2016年3月期以降も増益維持が見込まれる実力評価の相場を進みそう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
信越化学工業は4月22日の年初来高値6295円を射程内に置く、頑強な動きを続けている。
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2014-05-20 10:30