ママ500人に聞いた常備薬、絆創膏と目薬が「なくては困る」わけ

 30代-50代の母親500人に調査した「家庭の常備薬」に関するアンケートで、「なくては困る」という回答が最も多かったのは、「絆創膏」と「目薬」だった――常に自宅に置いておきたいと感じる薬やアイテムにも、時代の変化が映っていて面白い。調査は、2014年4月22日-4月25日の期間にトレンド総研(東京都渋谷区)が実施した。(画像提供:トレンド総研)  調査は、インターネットを使ったアンケート調査で、配偶者、および、子どもと同居している30代-50代の女性500人を対象に実施した。  「自宅で用意している常備薬」のベスト5は、「絆創膏」(94%)、「マスク」(88%)、「風邪薬」(86%)、「熱冷却シート」(84%)、「目薬」(79%)だった。これらが選ばれている理由は、「子どもが小さなキズでも絆創膏を貼りたがる(愛媛県・33歳)」、「急な発熱、頭をぶつけたりした時に冷やせるよう熱冷却シートは常備している(神奈川県・39歳)」、「子どもが目がかゆそうにしている時、目薬をさしてあげる(東京都・48歳)」など。家族のために、しっかりと常備薬に気を配っている母親の姿を垣間見ることができる。  そのような常備薬について、特に「なくては困る常備薬」として、「家族でよく使っている常備薬」を聞いたところ、多くの母親に選ばれたのは、「絆創膏」(60%)、「目薬」(56%)、「マスク」(53%)の順だった。また、「急なトラブルがあった際、用意しておいて良かったと思ったことがある常備薬」を聞いたところ、「目薬」(54%)、「絆創膏」(41%)、「痛み止め」(37%)という回答だった。  「絆創膏」と「目薬」は、特に「なくては困る常備薬」として多くの母親が意識しているアイテムであることがわかった。  さらに、「20代の頃と比べて、常備薬として自宅に置くことが増えたものは?」という質問には、「マスク」(50%)、「肩こり、筋肉痛の薬」(46%)、「目薬」(44%)という回答だった。花粉症患者の増加が報じられる近年、「マスク」や「目薬」への需要が高まっているようだ。また、「目薬」については、コンタクトレンズユーザーの増加、PC、スマホの影響によるドライアイの増加などといった時代背景も需要を押し上げていると考えられる。  この調査結果に対し、東京都中央区の「勝どき小平眼科」の院長である眼科医・小平奈利氏は、「目薬を常備薬として自宅に置くことが増えたという回答には、現代社会における目への負担の増加という背景がある」と指摘する。長時間におよぶパソコン作業、スマホや携帯ゲーム機など、「画面を凝視すると、目のまばたきが減り、涙の膜がいきわたらず、目が乾燥しやすくなる」という。また、「ソフトコンタクトレンズが装着中に目から水分を奪っている」、「目力をアップするという目の美容法やメーク、瞳を大きく見せるサークルレンズなどのコンタクトレンズの使用も目の負担を増大させる」と指摘した。  そして、「常備薬としての目薬を使用する際の注意点」として、「目に栄養や水分を与える、目のサプリメントといったイメージで使用すること。決められた頻度や量を守り、点眼後はしばらく目を閉じたり、目元を軽く押さえたりして目薬がすぐに流出しないようにしましょう」とアドバイスする。一方、「充血や目やになど、普段とは違う症状が出た場合は、眼科医の診断を受けること。そして、目薬を常に清潔に保ちましょう」と呼びかけた。  また、特に子どもが目薬を使う時の注意として「点眼薬に含まれる防腐剤は、角膜上皮障害を生じさせることがあるので、目の組織が弱い子どもは影響を受けやすい」という。そこで小平氏は、「家族みんなで使う常備薬」として防腐剤無添加の人工涙液をすすめている。「涙に近い成分の人工涙液は副作用を抑え、刺激も少ない」として、目が疲れたと感じた時、コンタクトレンズで目が乾いたと感じた時、花粉を洗い流したい時など幅広いシーンで利用できるという。  点眼液には使用期限があり、市販されている多くは3カ月程度、処方薬は1カ月程度を目安に取り替えることが推奨され、防腐剤の含まれていないものは10日程度の使用期限というものもある。「目薬は、こまめに買い替えながら、正しく使うことが大切。常備薬のチェックもこまめに行うようにしましょう」とアドバイスしている。(編集担当:風間浩)
30代-50代の母親500人に調査した「家庭の常備薬」に関するアンケートで、「なくては困る」という回答が最も多かったのは、「絆創膏」と「目薬」だった。調査は、2014年4月22日-4月25日の期間にトレンド総研(東京都渋谷区)が実施した。(画像提供:トレンド総研)
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2014-05-21 12:00