テラは調整一巡感、2500円前後で三点底形成

  バイオベンチャーのテラ <2191> (JQS)の株価は、10月の戻り高値圏から反落してやや軟調展開だったが、足元で調整一巡感を強めている。中期成長期待に変化はなく、反発のタイミングだろう。   東京大学医科学研究所発のバイオベンチャーで、樹状細胞ワクチン療法を中心とした独自のがん治療技術を契約医療機関に提供する細胞治療技術開発事業と、医療機関から受託する細胞加工施設の運営・保守管理サービスやCROなどの細胞治療支援事業を展開している。   細胞治療技術開発事業は症例数に応じた収入が収益柱であり、契約医療機関数の増加が収益拡大につながる。13年8月北里研究所(東京都港区)、八九十会高尾病院(東京都八王子市)、13年9月べにばな内科クリニック(山形県山形市)、はちのへファミリークリニック(青森県八戸市)、13年10月池田外科・消化器内科医院(岩手県盛岡市)と契約締結し、契約医療機関数は全国で32カ所となった。契約医療機関における累計症例数は13年9月末時点で約7300症例に達している。   成長に向けた諸施策を着実に推進している。13年4月に世界初のiPS細胞を用いた再生医療実用化を目指す日本網膜研究所(現:ヘリオス)に出資、13年5月にがん新薬を中心とした治験支援事業に参入するため子会社タイタンを設立、13年7月に「免疫制御性樹状細胞の調整法およびその用途」に関する独占的実施権を取得、アンジェスMG <4563> と子宮頸がんの前がん病変治療ワクチンの共同研究・開発の基本契約を締結、13年10月に北里研究所と共同で肝細胞がんに対するがん抗原を用いた樹状細胞ワクチン療法の第Ⅰ相臨床試験の開始を発表した。   12月5日には、ヘリオスとの業務提携に関する基本合意書を締結し、iPS細胞を用いたがん免疫細胞療法の開発に向けた検討を開始する。また12月10日には100%子会社テラファーマを設立(14年1月予定)すると発表した。日本初の免疫細胞医薬品(がん治療用の再生医療等製品)として樹状細胞ワクチン「バクセル」の承認を目指す。  今期(13年12月期)連結業績見通し(7月31日に増額修正)は売上高が前期比11.2%増の17億17百万円、営業利益が同29.9%減の1億55百万円、経常利益が同54.4%減の1億円、純利益が同78.4%減の21百万円としている。中期成長に向けた先行投資負担で減益だが、細胞治療支援事業で保守管理サービスの新規受注も寄与して増収見込みだ。提携医療機関数の増加や先行投資の効果などで、来期(14年12月期)の収益拡大が期待される。  株価の動きを見ると、10月の戻り高値圏3500円近辺から反落してやや軟調展開となった。そして12月25日には直近安値となる2500円を付ける場面があった。しかし終値では前日比37円(1.46%)高の2572円まで切り返して調整一巡感を強めた。週足チャートで見ると、サポートラインの52週移動平均線が接近している。反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
バイオベンチャーのテラ<2191>(JQS)の株価は、10月の戻り高値圏から反落してやや軟調展開だったが、足元で調整一巡感を強めている。中期成長期待に変化はなく、反発のタイミングだろう。
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2013-12-26 09:15