食品関連業者の倒産動向調査=帝国データバンク

 3年連続増で900件台に  ~小売業者の増加ペース加速~  はじめに  4月に消費税が8%へと引き上げられてから、2カ月が経とうとしている。アベノミクス効果を背景に、駆け込み需要による反動減は、想定内、もしくは小幅にとどまり、業績面での影響は少ないと見られている。食品業界においては、長く続いてきた消費不振や節約志向により、消費者に低価格商品が浸透し、同業者間での価格競争が激化してきた経緯がある。加えて、円安が輸入依存度の高いわが国の食品関連業者の収益を圧迫し、原材料価格の高騰が業況を悪化させている。  帝国データバンクでは、2009年度(2009年4月~2010年3月)から2013年度(2013年4月~2014年3月)までに発生した食品関係に従事していたメーカー、卸売、小売の倒産(負債1000万円以上、法的整理)を件数・負債総額、製品別に集計・分析した。  調査結果  1.2013年度の食品関連業者の倒産件数は、907件と前年度の839件を8.1%上回った。2011年度(760件、前年度比+9.8%)、2012年度(839件、同+10.4%)と増加傾向を辿り、2013年度には900件を上回り、3年連続の増加となった。  2.メーカー、卸売業、小売業のすべての業態で前年度を上回った。なかでも小売業が375件で最も多く、前年度比10.9%増と2ケタ台の上昇率を示し増加率トップ。次いで、メーカー(同+8.5%)、卸業(同+4.8%)となった。  3.製品別では、魚価上昇で収益を圧迫された「水産」(167件)が最多となった。「パン、菓子」(127件)がこれに続き、小麦や鶏卵の高騰と同業者との競争激化により淘汰が進み、前年度を44.3%上回る大幅増となった。(情報提供:帝国データバンク)
4月に消費税が8%へと引き上げられてから、2カ月が経とうとしている。アベノミクス効果を背景に、駆け込み需要による反動減は、想定内、もしくは小幅にとどまり、業績面での影響は少ないと見られている。
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2014-05-23 13:45