【相場展望】楽観は禁物、波乱は免れない。強引な仕掛けの反動安局面へ
(5月26~30日)
前週、このコーナーでは5月4週はリバウンドの強さを計る週になると書いたが、そうした表現を嘲笑うかのように株式相場は急騰した。
22日、23日の2日間で日経平均は420円も上昇した。そうした動きに影響を受け、市場では第5週についても強調相場を想定する声が強まっているようだ。
しかし、残念ながら実際は、波乱を免れないと思われる。
第4週の上げについて説明が付かない。個人投資家の信用取引の評価損率は16日現在で15%強にも達している。どうにもこうにも手が付かない状況と言える。
環境面ではNY高がサポートしているが、これは今始まったことではない。為替相場は日足ではまだ円高懸念を払拭できないポジションだ。各企業は今2015年3月期の業績について、為替レートは概ね1ドル=100円前後で試算している。もし、100円を割り込む円高が進んだなら、決算は為替損失という事態も免れない。
そうした、何も手掛かり材料がない中での急騰劇は、ヘッジファンドの仕掛けというパターン以外は考えにくい。先物相場は、最近、日中相場が終わった後、ナイトセッションで水準を切り上げる動きが目立つ。23日は、日中1万4425円で終わった後、ナイトセッションは1万4585円。22日も1万43050円で終わった後、1万4415円という具合だ。
明らかに薄商いで値段を動かしやすいナイトセッションで相場をリードする動きが見て取れる。そうした強引な動きは長くは続かない。今週は急騰後の反動安に警戒する必要がある。もし、ヘッジファンドが下げるために上げたのなら、相場の裂は深くなる。(株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
前週、このコーナーでは5月4週はリバウンドの強さを計る週になると書いたが、そうした表現を嘲笑うかのように株式相場は急騰した。
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2014-05-24 20:00