レアアースの「資源税」引き上げか・・・業界の統制と調整で「重要な手段」、価格上昇の可能性も=中国メディア

 世界貿易機関(WTO)が中国のレアアース(希土類)輸出規制は不当と判断したことで、中国が一部のレアアースに対して課していた輸出関税が取り消される可能性があることについて、中国経済参考報はこのほど関係者の話として「中国政府の関連部門はレアアースの“資源税”を引き上げ、レアアース業界の調整を強化する可能性がある」と伝えた。  記事は、中国国税総局や工業情報化部、財政部などが現在、資源税の引き上げについて議論を行っているとの話を紹介、2014年下半期にも引き上げが行われる可能性があることを伝えた。さらに、レアアースに対する資源税がどれだけ引き上げられるかは調整中としながらも、「大幅に引き上げられる可能性がある」とした。  さらに「資源税の引き上げは、レアアース業界の統制および調整における重要な手段と考えられている」とし、前述の関係者の話として資源税の引き上げはレアアース価格を上昇させ、資源の稀少性を訴えるものと指摘した。  さらに、記事は資源税の引き上げは「需要側」と「供給側」の力関係を変えることにつながるとしたほか、レアアースの密輸や買いだめを抑えるうえで有効だと主張した。  また「資源税の引き上げが意味することはレアアースという資源の厳格なコントロールにあり、レアアース価格が再び上昇する可能性がある」と推測。一方で企業にとってはコストの負担増につながるとの声があることも伝えた。  記事は、世界のレアアース供給の90%が中国によるものであることを挙げ、「輸出関税が取り消されれば、レアアース資源を守ることができるのは中国国内での管理・監督による措置しかない」と主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
世界貿易機関(WTO)が中国のレアアース(希土類)輸出規制は不当と判断したことで、中国が一部のレアアースに対して課していた輸出関税が取り消される可能性があることについて、中国経済参考報はこのほど関係者の話として「中国政府の関連部門はレアアースの資源税を引き上げ、レアアース業界の調整を強化する可能性がある」と伝えた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-05-25 10:15