アドアーズは収益改善基調を評価すれば売られ過ぎ感、反発のタイミング

  アミューズメント事業や不動産事業のアドアーズ <4712> (JQS)の株価は足元で軟調展開となった。しかし収益改善基調を評価すれば、売られ過ぎ感も強めている。反発のタイミングだろう。   13年2月に、親会社Jトラスト <8508> グループで戸建て住宅分譲と商業建築を展開するキーノート、アミューズメント施設向け景品製作・販売とアミューズメント施設運営を展開するブレイクを子会社化し、Jトラストグループ内で建築・不動産事業とアミューズメント事業の中核を担う位置付けとなった。Jトラストとの連携を強化して成長を目指す戦略だ。アミューズメント事業ではメダルゲームを注力分野として収益力向上を目指し、不動産関連では新設のアセット事業も拡大する方針だ。   今期(14年3月期)の連結業績見通しは、売上高が前期比15.0%増の230億円、営業利益が同2.6倍の11億円、経常利益が同2.7倍の10億円、純利益が同3.6倍の6億円としている。前期に実施した事業構造改革の効果でアミューズメント事業の収益が大幅に改善し、キーノート(不動産事業)とブレイク(アミューズメント事業)の通期連結、カプセル自販機運営受託解消に伴う特別利益計上も寄与する。   アミューズメント施設の既存店売上高を見ると、第1四半期(4月~6月)が前年比95.3%、第2四半期(7月~9月)が同98.4%と改善基調である。13年11月度の既存店売上高(速報値)は前年比95.1%だった。ビデオゲームジャンルがやや低調だったが、主力のメダルジャンル、およびプライズジャンルは前年比プラスだった。第2四半期累計(4月~9月)は前年同期の非連結ベースとの比較での大幅増収増益となり、通期見通しに対する進捗率も高水準である。通期増額の可能性が高いだろう。   なお12月10日に、子会社のブレイクが整理回収機構から借り入れていた長期借入金(借入日は09年12月で、借入先は当時の日本振興銀行)について同日付で一括弁済すると発表した。一括弁済額は約10億20百万円で、弁済原資は自己資金および当社からの貸付としている。今期業績への影響は軽微だが、来期(15年3月期)以降にグループ全体として支払う金利負担が年間40百万円程度軽減する見込みだ。   株価の動きを見ると、10月以降の200円~230円近辺でのボックス展開から下放れの形となり、軟調展開となった。12月25日には166円まで調整する場面があった。ただし終値では前日比4円(2.37%)高の173円まで切り返している。   12月25日の終値173円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS4円30銭で算出)は40倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2円で算出)は1.2%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS72円98銭)は2.4倍近辺である。   日足チャートで見ると、25日移動平均線に対するマイナス乖離率が拡大して売られ過ぎ感を強めている。反発のタイミングだろう。カジノ解禁を支持する超党派のIR議員連盟(通称:カジノ議連)が、カジノ解禁を含めた特定複合観光施設区域整備推進法案を臨時国会に提出し、14年1月召集の通常国会で審議・成立を目指していることも支援材料だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
アミューズメント事業や不動産事業のアドアーズ<4712>(JQS)の株価は足元で軟調展開となった。しかし収益改善基調を評価すれば、売られ過ぎ感も強めている。反発のタイミングだろう。
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2013-12-26 09:15