アールシーコアは目先的な売り一巡して反発のタイミング

  ログハウス(丸太組み工法住宅)のアールシーコア <7837> (JQS)の株価は、今期(15年3月期)減益見通しも嫌気して水準を切り下げたが、足元では下げ渋り感を強めている。消費増税前駆け込み需要の反動は概ね織り込み済みであり、目先的な売りが一巡して反発のタイミングだろう。高配当利回りも支援材料だ。   ログハウスのオリジナルブランド「BESS」の販売(国内直販部門と販社部門、および連結子会社のBP社)、カントリーログハウスなどキット部材の製造販売(北米部門)を展開し、東京・代官山の「BESSスクエア」と神奈川県の「BESS藤沢展示場」の直営展示場2拠点も運営している。中期経営計画では、目標数値として17年3月期の契約棟数1900棟、売上高180億円、営業利益率8%、ROE18%を掲げ、重点戦略としてBESSブランドの深耕、営業拠点と営業員の拡充、展示場50拠点展開などを推進している。   5月15日に発表した前期(14年3月期)の連結業績は売上高が前々期比18.2%増の120億87百万円、営業利益が同30.4%増の8億97百万円、経常利益が同34.2%増の9億08百万円、純利益が同45.5%増の5億76百万円だった。消費増税前の駆け込み需要も寄与して大幅増収増益だった。配当予想は年間40円(第2四半期末16円、期末24円)とした。   契約高(受注高)は、展示場来場者数の増加や消費増税前の駆け込み需要を背景に同11.9%増の116億76百万円となり、過去最高を更新した。期末の契約残高(受注残高)は同11.9%増の67億33百万円となった。全国BESS展示場への新規来場者数は同14.8%増の2万6567件となった。   セグメント別の動向を見ると、直販部門は売上高が同29.3%増の30億16百万円、営業利益(全社費用等調整前)が同43.3%増の2億85百万円だった。13年1月にオープンした神奈川県の「BESS藤沢展示場」も寄与した。販社部門は売上高が同13.5%増の80億20百万円、営業利益が同11.3%増の15億78百万円だった。ただし契約高は消費増税の反動で13年10月以降に伸び悩み同1.4%増にとどまった。BP社は売上高が同25.7%増の16億66百万円、営業利益が同10.7倍の25百万円と大幅に改善した。北米部門は売上高が同1.9%減の7億36百万円、営業利益が6百万円の赤字(前々期は11百万円の赤字)だった。販管費圧縮などで営業損益が改善した。   今期(15年3月期)の連結業績見通しは、契約棟数が前期比8.7%増の1100棟、契約高が同2.7%増の119億90百万円、売上高が同5.1%増の127億円、営業利益が同66.6%減の3億円、経常利益が同67.0%減の3億円、純利益が同68.8%減の1億80百万円としている。配当予想は同2円増配の年間42円(第2四半期末20円、期末22円)とした。   売上面では、消費増税前の駆け込み需要の反動減も懸念されるが、高水準の期末受注残高や、新規販社拠点の増加による受注増加などで増収見込みとしている。利益面では、資材価格上昇や職人不足に伴う原価上昇傾向が継続するとともに、商品競争力の強化、BESSの営業スタイル再徹底、拠点の拡充、既存拠点の移転拡大など、経営資源の集中投下に伴う費用増加で減益見込みとしている。   自然派志向の高まりも追い風として全国BESS展示場への新規来場者数は増加基調であり、消費増税の影響で一時的な反動があっても、全国的な宣伝効果、ブランド知名度深耕効果、新規拠点開設効果、新モデル投入効果、高付加価値化効果などで中期的に収益拡大基調だろう。   株価の動きを見ると、全般地合い悪化も影響して1100円~1200円近辺でのモミ合いから下放れの形となった。さらに今期減益見通しも嫌気して急落し、5月21日には930円まで調整した。ただし900円台前半の水準では下げ渋りの動きを強めている。消費増税前駆け込み需要の反動減は概ね織り込み済みであり、今期減益見通しを嫌気した目先的な売りがほぼ一巡したようだ。   5月23日の終値938円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円53銭で算出)は22~23倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間42円で算出)は4.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS921円87銭で算出)は1.0倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形となったが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が拡大して売られ過ぎ感も強めている。悪材料出尽くしで反発のタイミングだろう。高配当利回りも支援材料だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ログハウス(丸太組み工法住宅)のアールシーコア<7837>(JQS)の株価は、今期(15年3月期)減益見通しも嫌気して水準を切り下げたが、足元では下げ渋り感を強めている。
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2014-05-26 09:15