パシフィックネットは反発のタイミング、5月期末2%台の配当も注目
中古パソコンなどのリユース事業を展開するパシフィックネット <3021> (東マ)の株価は、今期(14年5月期)業績見通し増額修正にも反応薄で水準を切り下げた。新興市場全体の軟調ムードも影響したようだ。ただし売られ過ぎ感も強めている。収益改善を評価して反発のタイミングだろう。5月期末一括で2%台の配当利回りも注目点だ。
パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC-NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般法人からの引取回収を強化するとともに、業務プロセス効率化による収益力向上を推進している。
5月12日に今期(14年5月期)連結業績見通しの増額修正を発表した。売上高は1億13百万円増額して前期比15.7%増の40億円、営業利益は69百万円増額して同95.8%増の2億82百万円、経常利益は72百万円増額して同83.0%増の3億02百万円、そして純利益は46百万円増額して同2.2倍の1億59百万円とした。
米マイクロソフトのOS「ウインドウズXP」サポート終了に伴う代替需要も追い風となり、引取回収・販売事業ではリース会社・一般法人等への顧客対応強化などの施策が奏功して中古情報機器の入荷台数が増加している。販売面では「ウインドウズ7」需要の増加、13年10月オープンの「PC-NETアキバ本店」も寄与して、高水準に推移しているようだ。利益面では増収効果に加えて、抜本的な生産性向上策の効果も寄与して売上総利益率が改善したようだ。
新品パソコンの価格下げ止まりなども背景として、中古情報機器市場全体が回復傾向を強めており、抜本的な生産性向上策の効果も寄与して、来期(15年5月期)は一段の収益改善が期待される。
株価の動き(14年3月1日付で株式2分割)を見ると、4月7日の戻り高値769円から反落し、500円近辺の短期モミ合いから下放れて水準を切り下げた。5月12日の今期業績見通し増額修正に対しても反応薄で、5月19日には433円まで下押す場面があった。新興市場全体の軟調ムードが影響していることに加えて、ウインドウズXPサポート終了に伴う特需一巡後の業績が警戒されている可能性もあるだろう。ただし足元は460円近辺で下げ渋り感を強めている。
5月23日の終値465円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS30円77銭で算出)は15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.2%近辺、実績PBR(前期実績に株式分割を考慮した連結BPS323円33銭で算出)は1.4倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、52週移動平均線に接近してサポートラインとなりそうだ。調整が一巡して反発のタイミングだろう。5月期末一括で2%台の配当利回りも注目点だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
中古パソコンなどのリユース事業を展開するパシフィックネット<3021>(東マ)の株価は、今期(14年5月期)業績見通し増額修正にも反応薄で水準を切り下げた。
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2014-05-26 09:15