エフティコミュニケーションズは大幅営業増益を評価して3月高値目指す
LED照明・OA機器販売などのエフティコミュニケーションズ <2763> (JQS)の株価は、3月高値から利益確定売りや地合い悪化の影響で反落したが、足元では調整が一巡して反発の動きを強めている。今期(15年3月期)大幅営業増益見通しを評価して3月高値を目指す展開だろう。
13年6月にTOBで光通信 <9435> の連結子会社となり、法人向けLED照明・OA機器・スモールサーバー販売などの法人事業、一般消費者向け光ファイバ回線サービス販売やドコモショップ運営などのコンシューマ事業を展開している。LED照明や空調などオフィスの環境・省エネ関連商材を重点分野と位置付けて、商品ラインナップの拡充、定額保守サービスなどストック型収益の積み上げを強化している。
新規事業に向けたM&Aや子会社設立も推進している。13年10月にネットワークセキュリティ機器製造・販売のアレクソン、13年11月にビジネスホン・OA機器販売のグロースブレイブジャパン、13年12月にノンフロン新自然冷媒ガス販売・施工のニューテックを子会社化し、13年12月にスマートフォン・タブレット端末でクレジットカード決済を可能とするサービス提供に向けて子会社ViewPointを設立した。またグループ経営における事業の選択と集中も推進し、13年7月にマーキングサプライ事業のハイブリッド・サービス <2743> をTOBに応じて売却した。
5月14日に発表した前期(14年3月期)連結業績(2月10日に増額修正)は、売上高が前々期比21.9%減の358億37百万円、営業利益が同21.0%増の37億61百万円、経常利益が同25.2%増の41億13百万円、純利益が同50.7%増の26億54百万円だった。法人事業のLED照明やSOHO向けスモールサーバーなどの好調が全体を牽引し、純利益はアレクソンの負ののれん発生益も寄与した。配当予想は13年10月1日付の株式100分割を考慮すると実質的に同20円増配の年間50円(第2四半期末は実質20円、期末30円)とした。
セグメント別に見ると、法人事業は売上高が同25.3%増の262億80百万円、営業利益(全社費用等調整前)が同32.7%増の36億62百万円だった。LED照明の販売が商品ラインナップの拡充や積極的なパートナー戦略も寄与して好調だった。ビジネスホン・OA機器・SOHO向けスモールサーバーなどの情報通信機器も堅調だった。
コンシューマ事業は売上高が同16.6%増の56億64百万円、営業利益が同43.1%増の6億22百万円だった。光ファイバ回線サービス・IPS販売でのストック型収益積み上げに加えて、ドコモショップ運営も堅調に推移した。なおマーキングサプライ事業は、ハイブリッド・サービスの連結除外で第1四半期(4月~6月)の売上高47億28百万円、営業損失38百万円だけが計上されている。
今期(15年3月期)連結業績見通しについては売上高が前期比6.0%増の380億円、営業利益が同27.6%増の48億円、経常利益が同21.6%増の50億円、純利益が同5.5%増の28億円としている。純利益は負ののれん発生益の一巡で小幅増益にとどまるが、法人事業でのLED照明の販売好調やストック型収益の積み上げで大幅営業増益の見込みだ。配当予想は実質的に前期と同額の年間50円(第2四半期末20円、期末30円)とした。
法人事業ではLED照明や情報通信機器が引き続き好調に推移して、ストック型収益の積み上げが進展する。ニューテックの新冷媒ガス販売・施工の本格展開も寄与する。WEB商材では新規取り組みとして、スマートフォンやタブレット端末でクレジットカード決済を可能とするサービス「ペイコレsmartshot」提供や、個人間取引(CtoC)の中古車販売に特化したWebプラットフォーム「mieruCAR(ミエルカ)」の運営も強化する。コンシューマ事業では光ファイバ回線サービス・IPSの拡販、ドコモショップ運営効率の向上に加えて、新規商材としてウオーターサーバーの販売に取り組む方針だ。好業績が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、3月高値4065円から利益確定売りや全般地合い悪化の影響で反落し、足元では3500円近辺でのモミ合い展開から下放れの形となって急落し、5月20日の2500円、5月21日の2503円まで調整する場面があった。しかし直後に反発の動きとなって5月23日には3115円まで戻す場面があった。調整が一巡したようだ。
5月23日の終値3020円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS240円00銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間50円で算出)は1.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS720円01銭で算出)は4.2倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線割れ水準で長い下ヒゲを付けた。サポートラインを確認した形であり、今期大幅営業増益見通しを評価して3月高値を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
LED照明・OA機器販売などのエフティコミュニケーションズ<2763>(JQS)の株価は、3月高値から利益確定売りや地合い悪化の影響で反落したが、足元では調整が一巡して反発の動きを強めている。
economic
2014-05-26 09:45