中国富裕層、国外旅行人気は「欧州」・・・訪日者数は回復の兆しも「中流」と不人気=中国メディア

中国の民間調査機関・胡潤研究院などがこのほど発表した2013年版の「中国高級旅行白書」で、同国の高所得者層の昨年の出国回数が平均2.8回だったことが分かった。前年より0.4回減。旅行の回数が出張の回数より多く、旅行で最も好まれる国はフランス、2位が米国だった。中国メディア・新浪旅遊が26日付で伝えた。
白書によれば、中国高所得者層の海外旅行で1人当たりの平均支出は6000米ドル(約61万2000円)。支出が1人1万ドル以上の旅行では、旅行者の4分の3が飛行機のビジネスクラスかファーストクラスを利用した。ビジネスクラスで最も好まれる国内航空会社は中国国際航空、海外の航空会社ではシンガポール航空だという。
旅行先として人気の上位10カ国のうち、半数が欧州で、特に英国への興味が高まっている。オーストラリアと日本の順位は下がった。
中国人が裕福になり、海外旅行をする人が増えたと言われて久しい。日中関係の悪化を受けて一時、中国から日本への旅行者は急減したが、今年に入って回復してきたという。韓国ドラマなどの「韓流」人気もあり、韓国に旅行する人も目立つ。
ただ、日本や韓国、また香港・マカオなどに旅行する中国人は「中流」であり、こうした近場への旅行を富裕層は好まないようだ。時間と資金に余裕のある富裕層がフランスなど欧州に押しかけている。
中国人富裕層の旅行は、観光だけでなく、ビジネスや子供の留学計画、不動産購入を目的としているケースもあるという。観光で金を落とすだけでなく、各国と強いパイプを作ろうとするパワーに各国経済が期待している。(編集担当:古川弥生)(イメージ写真提供:123RF)
中国の民間調査機関・胡潤研究院などがこのほど発表した2013年版の「中国高級旅行白書」で、同国の高所得者層の昨年の出国回数が平均2.8回だったことが分かった。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-05-27 10:00