ネットワークバリューは急反発、当社株式の買付けが刺激材料
ネットワーク関連製品のネットワークバリューコンポネンツ <3394> (東マ)の株価は安値圏から急反発している。5月21日に発表した有限会社シークスによる当社株式の買付けが刺激材料となったようだ。目先的には乱高下の可能性もあるが、強基調に転換して出直り展開だろう。
情報通信ネットワーク関連製品の輸入販売・運用・保守事業(ネットワークソリューション事業およびネットワークサービス事業)を展開している。クラウド関連、モバイル関連、セキュリティ関連、サービス関連などを重点分野として海外の先端技術を開拓し、国内を代表するIT先進企業へ最適なソリューションとして提供している。ライセンス収入や保守・運用などの売上構成比が高く、ストック型の収益構造であることも特徴だ。
13年8月には米ニクサン社のネットワーク監視ソリューション製品に関する販売代理店契約、13年10月にはカナダのノビフロー社が開発したオープンフロー関連製品の国内独占販売代理店契約、14年1月にはモバイル用作業報告書自動作成アプリを提供するG-Smart社(東京都台東区)と販売代理店契約を締結した。アライアンス戦略では13年5月に新日鉄住金ソリューションズ <2327> と資本・業務提携した。
5月8日に発表した今期(14年12月期)第1四半期(1月~3月)の連結業績は、売上高が前年同期比25.9%増の7億91百万円、営業利益が同28.2%減の43百万円、経常利益が同20.6%減の44百万円、純利益が同14.3%増の28百万円だった。
ネットワークソリューション事業では官公庁案件、ネットワークサービス事業ではネットワーク構築サービスなどが好調に推移して大幅増収だったが、子会社イノコスの売上総利益減少が影響して営業減益、経常減益だった。純利益については法人税の減少が寄与して増益だった。
通期の連結業績見通しは前回予想(2月13日公表)を据え置いて、売上高が前期比7.2%増の26億79百万円、営業利益が同54.1%減の26百万円、経常利益が同54.7%減の16百万円、純利益が66百万円(前期は1億02百万円の赤字)としている。
先端的ネットワーク関連商品の投入、パートナーとの協業推進などでプロジェクト単位での受注拡大を図るとしている。営業利益については低採算案件の増加、円安に伴う仕入価格上昇、子会社イノコスの売上総利益減少などが影響する。純利益については、前期に計上した取引先への貸付金に係る貸倒引当繰入額、子会社イノコスの株式評価損、投資有価証券評価損の一巡に加えて、株式売却益の計上も寄与するようだ。
なお5月21日に、有限会社シークスによる当社株式の買付けを発表した。当社代表取締役渡部進が保有する当社株式を、その親族が株式を保有する資産管理会社シークスが買取り、当社の安定株主として長期的に保有することを目的としている。買付け数量は10万株(発行済株式総数の10.50%)の予定で、買付日は5月21日から5月30日までのいずれかの日としている。
株価の動き(14年1月1日付で株式100分割)を見ると、2月以降の概ね1200円近辺でのモミ合いから下放れの形となって水準を切り下げたが、5月21日発表の有限会社シークスによる当社株式の買付けが刺激材料となって5月20日安値845円から急反発し、5月27日には1390円まで上値を伸ばす場面があった。
5月27日の終値1230円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS70円54銭で算出)は17~18倍近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS219円91銭で算出)は5.6倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線と75日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線を一気に突破した。目先的には乱高下の可能性もあるが、強基調に転換して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ネットワーク関連製品のネットワークバリューコンポネンツ<3394>(東マ)の株価は安値圏から急反発している。
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2014-05-28 09:30