パイプドビッツは戻り一服の形だが、出直りの流れに変化なし
情報資産プラットフォーム事業のパイプドビッツ <3831> の株価は足元で戻り一服の形となったが、3月安値圏まで下押す動きは見られず下値も限定的だ。今期(15年2月期)大幅増益見通しであり、3月安値で底打ちして出直りの流れに変化はないだろう。
国内最大規模の情報資産プラットフォーム「スパイラル」を基盤として、情報資産プラットフォーム事業(データ管理などのクラウドサービス提供)、広告事業(アフィリエイトASP一括管理サービス「スパイラルアフィリエイト」など)、およびソリューション事業(ネット広告制作、アパレル・ファッションに特化したECサイト構築・運営受託、子会社ペーパーレススタジオジャパンのBIMコンサルティング事業など)を展開している。
主力の情報資産プラットフォーム事業では政治・選挙関連、アパレル・ファッション関連、美容関連、会計関連、人事考課・採用関連、薬剤・医療材料関連、地域密着型SNS関連、自治体広報関連、建築情報関連などに事業領域を広げている。14年3月には情報資産プラットフォームの機能強化・拡充に向けて、ASP/SaaS型コールセンタープラットフォームサービス「BizBase」を提供するアズベイスを完全子会社化した。ソリューション事業のECサイト構築・運営受託もネット通販市場拡大が追い風だ。
5月26日には当社本社内に「オムニチャネル実践研究所」を設立(6月1日予定)すると発表した。企業と顧客の接点や関係性において、O2Oやオムニチャネルなど新しい取り組みが登場しているが、有識者やリソースの不足などで実践できない企業が多数存在するのが現状のため、当社に「オムニチャネル実践研究所」を立ち上げて、オムニチャネル施策を実践・検証し、顧客拡大を目指すとしている。
今期(15年2月期)の連結業績見通し(3月31日公表)は売上高が前期比27.1%増の32億円、営業利益が同23.9%増の7億円、経常利益が同23.7%増の7億円、純利益が同22.6%増の4億20百万円としている。主力の情報資産プラットフォーム事業が順調に拡大して全体を牽引する。広告事業では「スパイラルアフィリエイト」を中心に販売活動を強化し、ソリューション事業ではビッグデータ関連の大型案件獲得を目指す。
14年3月に発表した「中期経営計画2017」では15年2月期から17年2月期を「次世代ITベンダーへと革新する3ヵ年」と位置付け、目標数値に17年2月期売上高92億円、営業利益28億円を掲げている。情報資産プラットフォーム事業が牽引して中期的に収益拡大基調だろう。
株価の動き(14年5月20日付で東証マザーズ市場から東証1部市場に市場変更)を見ると、3月安値1040円から急反発し、3月31日発表の今期大幅増収増益見通しや中期経営計画も好感して4月4日の1765円まで急伸した。その後は戻り一服の展開となり、4月24日発表の東証1部市場への市場変更を好感する動きも一時的だった。ただし3月安値水準まで下押す動きは見られず下値も限定的のようだ。3月安値で底打ちを確認して今期大幅増益見通しを評価する動きだろう。
5月28日の終値1395円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS53円86銭で算出)は25~26倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は1.2%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS271円44銭で算出)は5倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形となったが、13週移動平均線がサポートラインのようだ。3月安値で底打ちして出直りの流れに変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
情報資産プラットフォーム事業のパイプドビッツ<3831>(東1)の株価は足元で戻り一服の形となったが、3月安値圏まで下押す動きは見られず下値も限定的だ。
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2014-05-29 07:30