中国で最も稼げる職業は「金融業」・・・当局が初めて発表した「職業別平均賃金」

 中国国家統計局は27日、国内の職業別の平均賃金を初めて発表した。最も賃金が高いのは「都市部の非私営の金融業」で、2013年の平均賃金が9万9659元(約162万円)。農林水産業で働く人の約4倍だという。  この統計によると、昨年、非私営の組織で働く人の平均賃金は5万1474元で前年からの実質的な伸びが7.3%、民間組織で働く人の平均賃金は3万2706元で実質的な伸びが10.9%だった。  非私営組織で賃金が金融業についで高いのは、「情報・ソフトウエア関連」の9万926元、3位は「科学研究・技術サービス」の7万6603元だった。  「中国人が裕福になった」とは言っても、金融業などの高所得者と農林水産業で働く人々との格差は大きい。さらに「富裕層」と呼ばれる人々との差はもっと大きい。  若者たちは農村部に生きることを望まず、都市部に仕事を求める出稼ぎ者が増える一方だ。それでも工場などでの単純労働は嫌われる傾向にあり、製造業などの企業は人手不足に泣いているという。  中国当局は経済成長の柱の一つに「都市化」を掲げているが、大きな収入格差からくる不満や社会のアンバランスは緩和されるのだろうか。当局の手腕が問われる。(編集担当:古川弥生)(イメージ写真提供:123RF)
中国国家統計局は27日、国内の職業別の平均賃金を初めて発表した。最も賃金が高いのは「都市部の非私営の金融業」で、2013年の平均賃金が9万9659元(約162万円)。農林水産業で働く人の約4倍だという。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-05-29 10:15