ブリヂストンは中間配当の増配権利取りと期日向いで大幅底上げチャンス
来週週明け2日からは名実ともの6月相場入りとなる。この6月相場で第四半期(2Q)の中間配当の権利取りと昨年12月末高値の絶対期日向いで大幅に出遅れ訂正が期待できる銘柄がある。12月期決算会社のブリヂストン <5108> である。同社は、タイヤ業界でトップポジションにありながら、その株価水準は、なお年初来安値からようやく25日移動平均をクリアする安値圏にある。後続3社のうち2社までが年初来高値水準にいるのと比較しても割り負けは顕著だからである。増配予定の中間配当の権利取りでインカムゲインを図りながら、キャピタルゲイン狙いも十分に有望となる。
■今期純利益は米独禁法関連損失の一巡などから大幅に過去最高を更新
同社の中間配当は、40円(前年同期27円)に大幅増配が予定されている。前年同期は、前々同期の16円から27円に増配しており、連続増配であるとともに、今期年間配当も、期末配当を前期期末配当の30円から40円に連続増配することから80円(前期実績57円)と大幅連続増配が予定されている。市場ではこのところ増配や自己株式取得などの株主への利益還元を積極化している銘柄への株価評価が高まっているが、ブリヂストンの年間配当利回り2.1%も、日経平均採用銘柄の平均利回り1.59%を上回っているとして見直され6月末に向けて配当権利取りが強まる展開が想定される。
この連続増配は、もちろん同社の業績が好調に推移していることが要因となっている。前2013年12月期業績は、昨年8月に上方修正されたが、この上方修正値を上ぶれて経常利益が4347億9300万円(前々期比52%増)、純利益が2020億5300万円(同17%増)で着地した。続く今2014年12月期業績も、経常利益4420億円(前期比1%増)、純利益2850億円(同41%増)と続伸、純利益は、連続の過去最高更新が予想されている。
世界的な自動車需要の高まりを享受してタイヤ部門の販売本数が、乗用車用、トラック用、新車組み付け用、市販用とも好調に推移し、鉱山機械用などの特殊タイヤの伸び悩みをカバー、為替レートも、期初予想の1ドル=100円、1ユーロ=135円水準で推移していることなどが寄与するもので、純利益は、前期計上の米国独禁法違反の罰金447億円、リコール関連損失225億円などが一巡して連続増益率を伸ばす。
今年5月9日に開示の今期第1四半期(1Q)業績も、前年同期比8%増収、62%経常増益、66%純益増益と大幅続伸し、期初予想の第2四半期累計業績対比の利益進捗率は、56%と目安の50%を上回って順調に推移しており、前期と同様の期中の上方修正も想定範囲内で、これまで下回っていた市場コンセンサスをクリアする可能性も出てくる。
■高値更新・肉薄中の同業2社を追撃し出遅れ感を一気に解消へ
株価は、昨年12月30日につけた昨年来高値4025円からいいところなしの調整一方で、年初来安値3362円まで約700円安、25日移動平均線を出没している。信用買い残は、今年2月のピークから5月初めに3割減となり、ここにきて再度、信用倍率が10倍超と膨らんでいるものの、6月末の絶対期日に向けての再発進を示唆している。今年5月の第1四半期決算開示時に今期業績を上方修正し、年初来高値を更新・肉薄中中の東洋ゴム工業 <5105> や住友ゴム工業 <5110> などを追撃、相対的な出遅れ感を一気に解消しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
来週週明け2日からは名実ともの6月相場入りとなる。この6月相場で第四半期(2Q)の中間配当の権利取りと昨年12月末高値の絶対期日向いで大幅に出遅れ訂正が期待できる銘柄がある。
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2014-05-30 10:45