ブログは仕事に活用可能、会社の立場で活用法も変化=トレンド総研

生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区)はこのほど、20-50代の会社員男女300人を対象に、「ブログの仕事活用」に関する調査を行った。「ブログは仕事に活用できる」ととらえる人が多く、実際に社内外とのコミュニケーションやキャリアアップなどに役立てていることが明らかになった。(画像提供:トレンド総研)
同調査では、ブログを書いている社会人2年目以上のビジネスパーソンを、「部下を持つマネジメント層」150人、「後輩を持つ先輩社会人」150人に分けて質問した。
まず、「会社内で、あなたがブログを書いていることを知っている人は誰ですか?」と質問したところ、「同僚」(85%)が最も多く、「部下・後輩」(56%)、「上司・先輩」(45%)、「社長・役員」(9%)と続いた。利用しているブログサービスは、「アメーバブログ」(46%)、「FC2 ブログ」(20%)、「楽天ブログ」(19%)などの大手サービスが上位を占めた。
続いて、「ブログが仕事に役立つと思う点」を聞いたところ、「(読者が増えることで)新しい人とのつながりができる」(46%)、「社外の人とのコミュニケーションのきっかけになる」(31%)、「社内の人とのコミュニケーションのきっかけになる」(24%)と、人脈づくりやコミュニケーションに活用できたという声が目立った。
また、「文章力・表現力が身につく」(40%)、「(自分の考えをまとめることで)深い思考力が身につく」(29%)といった文章力・思考力の強化を実感した人も。さらに、「(ネタ集めを意識することで)情報感度が高まる」(36%)、「(目標を明言することで)モチベーション維持に役立つ」(29%)といったメリットを感じている人もいた。
「ブログを書くことは、キャリアアップや昇進の近道になると思いますか?」という質問では、24%と4人に1人が「そう思う」と回答。トレンド総研は「ブログを通じたモチベーション維持やスキルアップがキャリアの近道になり得ると考える社会人は少なくないようだ」と分析した。
さらに、社会人2年目以上のビジネスパーソンたちに、「社会人1年目からブログをはじめることはメリットがあると思いますか?」と聞いたところ、69%と約7割が「そう思う」と回答。具体的なメリットとしては「後から成長の過程を振り返りやすい」(30%)、「上司・先輩の立場になった時に、新入社員の気持ちをブログで振り返って指導できる」(16%)という意見が多かった。
一方「上司」は、若手社員とは異なるブログの使い方をしている人も多く、「部下に対して、ブログを通じてメッセージを伝えたことはありますか?」という質問では、部下がブログを読んでいるマネジメント層のうち37%と約4割が「ある」と回答。
その具体的な意図を聞くと、「押し付けがましくならない。また、対面して直接話す時と比べて、読み手にとっても内容を整理しやすい(35歳・女性)」、「上から目線ではなく、対等な人間としての気持ちを伝えられるため、相手も素直に受け止めやすいと思う(36歳・男性)」などの声があがった。個別対面や朝礼の場などとは異なる、新たな部下へのメッセージツールとしてブログを活用しているようだ。
今回の調査からは、ブログが仕事におけるさまざまな面において役立つことが明らかになった。また、入社したばかりの若手社員、部下を持つマネジメント層など、会社における役割が変わると、ブログの活用法についても変化が見られることもわかった。
放送作家の鈴木おさむ氏はブログの「仕事活用術」について、「人に見せるために発表する文書を作る時点で、考えが整理されるし、普段は見過ごしてしまう原因も見えるかもしれない」(日経トレンディネット2014年5月8日掲載記事より引用抜粋)と語る。ブログは大切な「思考のトレーニング」の場になるほか、読者とのコミュニケーションからアイデアを得たり、新たな企画のきっかけが生まれたりすることもあるという。(編集担当:吉田太郎)
生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区)はこのほど、20-50代の会社員男女300人を対象に、「ブログの仕事活用」に関する調査を行った。「ブログは仕事に活用できる」ととらえる人が多く、実際に社内外とのコミュニケーションやキャリアアップなどに役立てていることが明らかになった。(画像提供:トレンド総研)
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2014-05-30 16:30