電算システムは出直りの動き本格化、13年10月高値目指す

  情報サービスの電算システム <3630> の株価は、2月~3月の安値圏1000円台前半から5月30日には1300円台まで戻し、出直りの動きが本格化してきた。今期(14年12月期)は増収増益見通しであり、さらに上振れの可能性評価して13年10月の高値1540円を目指す展開だろう。   情報サービス事業(システムソリューション、情報処理サービス、システムインテグレーション・商品販売)と、収納代行サービス事業(コンビニ収納代行、郵便振替決済代行、ネットショッピング決済、電子マネー決済)を収益柱として、クラウドサービスや電子マネーへの対応を強化している。   13年10月にはNTTドコモ<9437>と業務提携して、米Googleの企業向けクラウドビジネスに関する戦略的パートナーとして連携を強化した。収納代行サービス事業では、国際送金サービスのコンビニエンスストア取り扱い窓口増加への取り組みを強化している。   なお5月7日には、オートオークション業務システムの大型案件受注を発表している。受注金額は非公表だが、受注先はトヨタユーゼックで、開発期間は14年3月から16年1月としている。   今期(14年12月期)連結業績見通しは、前回予想(1月30日公表)を据え置いて売上高が前期比9.9%増の270億円、営業利益が同10.2%増の11億20百万円、経常利益が同9.6%増の11億20百万円、純利益が同12.4%増の6億67百万円としている。   情報サービス事業ではオートオークション業向けシステム、製造業向け情報管理システム、金融機関向けシステム開発といった大型案件や、ウインドウズXPサポート終了に伴う商品やソフトウェアの販売増加も寄与する。収納代行サービス事業では新規取引先の獲得、収納窓口サービス導入店舗数の増加、既存取引先の収納件数増加が牽引する。   第1四半期(1月~3月)は前年同期比22.0%増収、同86.8%営業増益、同89.5%経常増益、同95.0%最終増益の大幅増収増益となり、各利益は第2四半期累計(1月~6月)の計画を超過達成した。ウインドウズXPサポート終了や消費増税に伴う駆け込み需要の反動減などで不透明感が強いとして通期見通しを据え置いているが、第1四半期の通期見通しに対する進捗率も売上高が26.1%、営業利益が47.5%、経常利益が47.8%、純利益が45.6%と高水準である。第2四半期累計(1月~6月)および通期見通しとも増額の可能性が高いだろう。   株価の動きを見ると、地合い悪化も影響した2月~3月の安値圏1000円台前半で下値固めが完了して水準切り上げの展開となった。そして5月30日には終値で1300円台まで戻した。今期増収増益見通しを評価して、出直りの動きが本格化してきたようだ。   5月30日の終値1305円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS69円12銭で算出)は18~19倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS723円51銭で算出)は1.8倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。また週足チャートで見ても26週移動平均線を突破して強基調への転換を鮮明にしている。13年10月高値1540円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
情報サービスの電算システム<3630>(東1)の株価は、2月~3月の安値圏1000円台前半から5月30日には1300円台まで戻し、出直りの動きが本格化してきた。
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2014-06-02 07:30