エスプールは安値圏ボックスから上放れて強基調に転換の動き

  人材サービスのエスプール <2471> (JQS)の株価は、安値圏800円を挟むレンジでボックス展開だったが、足元では900円近辺まで上伸してボックスから上放れの動きを強めている。強基調に転換した可能性があり、今期(14年11月期)大幅増収増益見通しや中期成長力を評価して出直り展開だろう。   アウトソーシング関連のビジネスソリューション事業(ロジスティクスアウトソーシングサービス、キャンペーンアウトソーシングサービス、障がい者雇用支援サービス)、人材派遣関連の人材ソリューション事業(販売・営業支援、オフィスサポート、試験運営サポート)、およびマーチャンダイジングサービス事業などを展開し、中期経営計画では16年11月期売上高100億円、営業利益5億円を目標としている。   ロジスティクスアウトソーシングサービスは、ネット通販市場の拡大も追い風として、ECサイト出店企業などの物流センター運営・発送代行で新規顧客獲得を推進している。障がい者雇用支援サービスは、障害者雇用促進法に基づいて大企業の障がい者雇用をサポートするもので、企業向け賃貸農園「わーくはぴねす農園」の栽培設備販売収入と農園運営管理収入を収益柱としている。高付加価値サービスとして千葉県を中心に事業規模を拡大する方針だ。   なお5月22日には、人材領域で優れた新しい取り組みを積極的に行っている企業を表彰する「第3回日本HRチャレンジ大賞」で、子会社のエスプールプラスが提供する「農業を活用した障がい者雇用支援サービス」が奨励賞を受賞したと発表している。   今期(14年11月期)連結業績見通しは、前回予想(1月15日公表)を据え置いて売上高が前期比11.8%増の60億円、営業利益が同2.3倍の1億50百万円、経常利益が同2.8倍の1億37百万円、純利益が同2.6倍の1億17百万円としている。主力のビジネスソリューション事業でロジスティクスアウトソーシングサービスと障がい者雇用支援サービスが好調に推移する。   ロジスティクスアウトソーシングサービスの生産性改善、障がい者雇用支援サービスの新農園の寄与、前期赤字だったフィールドマーケティングサービスの黒字化とスマートメーター関連業務の拡大、人材ソリューション事業での携帯電話販売業務キャンペーンやコールセンター業務の好調、受注単価上昇なども寄与する見込みだ。増収効果で神奈川県の大型物流センター立ち上げに伴う人件費増加などを吸収し、大幅増益見込みだ。   第1四半期(13年12月~14年2月)は新センターの立ち上げ費用などが影響して利益進捗率がやや低水準だったが、概ね計画水準のため通期ベースでの好業績が期待される。ネット通販市場拡大も追い風として、高付加価値サービスの好調で中期的に収益拡大基調だろう。   株価の動きを見ると、1月の戻り高値1349円から反落して調整局面となり、4月中旬以降は安値圏の800円を挟むレンジでボックス展開だった。しかし足元では5月21日の直近安値725円から切り返しの動きとなり、5月29日に893円、5月30日には896円まで上値を伸ばしてボックス上放れの動きを強めている。   5月30日の終値894円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS42円47銭で算出)は21倍近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS72円70銭で算出)は12倍近辺である。日足チャートで見ると戻りを押さえていた75日移動平均線を突破して上伸した。また週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線も一気に突破した。ボックスレンジから上放れて強基調に転換した形だろう。4月4日の929円を突破すれば上げ足に弾みがつきそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
人材サービスのエスプール<2471>(JQS)の株価は、安値圏800円を挟むレンジでボックス展開だったが、足元では900円近辺まで上伸してボックスから上放れの動きを強めている。
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2014-06-02 09:00