【為替本日の注目点】世界的株高傾向もドル円模様眺め、今週は重要イベント目白押し

 NY市場  米経済指標はまちまちの上、今週の重要イベントを控えていることからドル円は小動き。101円半ばから後半で推移し、この日の高値圏である101円75-80銭近辺で引ける。   ユーロドルも今週のECB理事会を前にもみ合い。1.3606まで売られたものの1.36台を維持し1.3630-35で引ける。   株式市場はまちまち。模様眺めの中、ダウとS&P500は最高値付近で推移し、ナスダックは小幅に下落。   債券相場は横ばい。PCEコアデフレーターも予想通りの結果で影響は限られた。   金は5日続落で1250ドルを割り込む。原油も小幅に反落。   4月個人所得 → +0.3%   4月個人支出 → -0.1%   4月PCEコアデフレーター → +1.4%   5月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値) → 81.9   5月シカゴ購買部協会景気指数 → 65.5   ドル/円 101.61 ~ 101.85  ユーロ/ドル 1.3606 ~ 1.3650  ユーロ/円 138.29 ~ 138.86  NYダウ +18.43 → 16,717.17ドル  GOLD -11.10  → 1,246.00ドル  WTI -0.87  → 102.71ドル  米10年国債 ±0  → 2.470%  本日の注目イベント  豪   豪4月住宅建設許可件数   独   独5月消費者物価指数(速報値)   欧   ユーロ圏5月製造業景況感指数(改定値)   英   英5月製造業PMI   米   5月ISM製造業総合景況指数   米   エバンス・シカゴ連銀総裁講演   ドル円はやや底堅い動きを見せる。米長期金利が下げ止まったことで、ユーロ円などクロス円でも円が売られ、先週末のNYではドル円も101円85銭までドル高が進んだ。昨日、中国の製造業PMIが発表され、市場予想を上回ったことからドル円は週明けのオセアニア市場で101円90銭近辺まで買われる場面もありました。  ドル円は2週間前に日銀決定会合後に100円82銭まで下落しましたが、100円割れには至らず、その後102円台まで戻したものの、それ以上の上値を試す勢いもなく再び101円台半ばまで下落しました。米長期金利が一時2.41%台まで低下したことでドル売りが強まったことが背景でしたが、それでも今週は木曜日にECB理事会があり、週末には米雇用統計も控えていることから積極的な取引は見られません。  もともとドル円はボラティリティー(変動率)が記録的な低水準に留まっており、市場参加者にもややあきらめムードが漂い、動き出すまで待とう、といった雰囲気になっています。そんなドル円ですが、今週は動き出してもおかしくはありません。上記重要イベントに加え、オーストラリアではGDPが発表され、中国ではPMIの発表あり、重要指標には事欠きません。  テクニカルでも短期的な動きを表す「1時間足」では、101円90銭を超えると上にある「雲」を抜けると見られ、「4時間足」では102円を超えると「200日線」を上抜けすることになります。ECBが追加緩和に踏み切ると、ドル高ユーロ安が進み、ドル円もドル高円安に引っ張られることも考えられそうです。  また、週末の雇用統計では引き続き堅調な雇用状況が示される見込みで、現在、非農業部門雇用者数は21万5000人の増加と予想されています。この数字が上ぶれるとドル買いが強まることも予想されますが、過去3ヶ月では「雇用統計直後」にドル高のピークをつけており、そこからかなりの値幅を伴ってドルが下落するパターンが続いていることはやや気になります。  また足許では依然として2.5%以下で推移している米長期金利の水準も気になります。やや下げ止まった感はありますが、2.5%を上回ることができない状況が続くと、ドルの下押し要因になることも予想されます。世界的に株高傾向にあるため、為替が金利から株価の動きをより取り込むようだと、上記102円を抜けていくこともあり得そうですが、先ずは低ボラティリティーからの脱出が最も重要です。市場参加者が「もっと動く」と予想しないことには、上下どちらのレンジも抜けません。本日のレンジは101円50銭~102銭30銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
米経済指標はまちまちの上、今週の重要イベントを控えていることからドル円は小動き。101円半ばから後半で推移し、この日の高値圏である101円75-80銭近辺で引ける。 
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2014-06-02 09:30