高度経済成長の「奇跡」・・・周辺国が辿ってきた道を、「わが国の経済モデル転換の参考に」=中国メディア

中国メディアの経済参考報は5月30日、日本のほか韓国やシンガポールといった国が20世紀に遂げた高度な経済成長について「奇跡」と称賛し、中国は日本などの過去の経験に学ぶべきだと論じる記事を掲載した。
記事は日本や韓国、シンガポール、台湾、香港などの国と地域は経済発展の過程において、当初は労働集約型産業から輸出を発展させ、労働コストの上昇に伴う産業の移転という圧力に直面しながらも経済モデルを転換させ、発展に結びつけたことを指摘。「こうした過程は、中国が経済モデルの転換に向けての参考となる」と論じた。
続けて1960年代から70年代にかけて高度経済成長を遂げた日本は、第一次石油危機や国内市場の飽和、労働力の逼迫による人件費上昇などによって輸出モデルの転換を迫られたと指摘。
さらにプラザ合意によって円高が進むと、日本の輸出産業は価格優位を失い、さらにグローバル競争による国際的な技術移転が加速するなどといった数々の試練に直面してきたと論じた。さらに、日本はこうした試練に対し、「先進国の先端技術を導入、吸収することで産業構造を単一化、多様化させ、さらに高付加価値化させることで対応した」と論じた。
また、日本は製造業の海外移転を通じて、東アジアを主導する立場になったととともに、自動車産業や電子産業といった産業の多極化と製品の付加価値向上を通じて経済を発展させてきたと論じ、知識集約型産業にも優位を持つと指摘した。
さらに記事は、資源の乏しいシンガポールは人材の教育に力を入れ、知識集約型産業を発展させることで国際競争力を高めたことを紹介。
韓国は政府が土地使用や税制、補助金などの優遇措置を通じて企業の創業および経営コストを下げたこと、また、財閥の成長を支援する政策を採用したことで韓国製品の国際競争力を高めたことなどを挙げ、「日本や韓国、シンガポールが産業をいかにしてアップグレードさせ、経済モデルを転換させたのかは、輸出に依存するわが国の経済モデル転換にとって有益な参考となる」と論じた。(編集担当:村山健二)
中国メディアの経済参考報は5月30日、日本のほか韓国やシンガポールといった国が20世紀に遂げた高度な経済成長について「奇跡」と称賛し、中国は日本などの過去の経験に学ぶべきだと論じる記事を掲載した。
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2014-06-02 11:15