インフォメーションクリエーティブはモミ合い上放れの動き
ソフトウェア開発やシステム運用のインフォメーションクリエーティブ <4769> (JQS)の株価は安値圏でのモミ合い展開だったが、足元ではモミ合いから上放れの動きを強めている。9月期末一括で3%台の高配当利回りも注目点であり、モミ合いから上放れて上げ足を速める可能性があるだろう。
ソフトウェア開発事業、システム運用事業、その他事業(パッケージ開発・販売)を展開し、顧客先に常駐する型で情報サービス分野における総合的なソリューションサービスを提供している。顧客別に見ると、日立システムズや日立ソリューションズなど、日立製作所<6501>グループ向けが全体の約6割を占めて収益源となっていることも特徴だ。
13年11月発表の新中期経営計画(14年9月期~16年9月期)では、基本戦略としてソフトウェア開発・システム運用などのITソリューション事業の安定成長、自社パッケージ開発・販売のITサービス事業の成長加速、強固な人材・組織基盤の構築を推進する方針だ。経営目標値は16年9月期売上高80億円(ITソリューション事業76億円、ITサービス事業4億円)、売上高経常利益率8.0%として、長期ビジョンでは100億円企業、東証2部上場を目指している。
5月9日に発表した今期(14年9月期)第2四半期累計(10月~3月)の業績(非連結)は売上高が前年同期比1.5%増の32億48百万円、営業利益が同10.9%増の1億95百万円、経常利益が同8.1%増の2億10百万円、純利益が同34.8%減の74百万円だった。純利益は投資不動産の減損処理が影響して減益だったが、新規案件の獲得、技術者の稼働率上昇、作業効率の改善などの効果で、営業利益と経常利益は計画を上回る増益だった。売上総利益率は16.5%で同1.7ポイント上昇した。
通期の業績(非連結)見通しは前回予想(11月8日公表)を据え置いて売上高が前期比7.0%増の66億74百万円、営業利益が同18.2%増の3億82百万円、経常利益が同13.1%増の4億09百万円、そして純利益が同11.7%増の2億43百万円としている。Web系システム開発やシステム運用管理などを中心として受注が高水準に推移する。技術者の稼働率上昇効果も寄与して増収営業増益見込みだ。
事業部門別売上高の計画については、ITソリューションのソフトウェア開発が同10.2%増の26億56百万円、システム運用が同4.8%増の35億43百万円、ハード設計等が同6.3%減の3億11百万円、ITサービスのパッケージ開発・販売が同46.4%増の1億64百万円としている。
通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が48.7%、営業利益が51.1%、経常利益が51.4%、純利益が30.5%である。特別損失計上が影響した純利益を除けば概ね順調な水準であり、通期ベースで好業績が期待されるだろう。
株価の動きを見ると、1月の戻り高値圏800円近辺から急落し、2月以降は概ね安値圏690円~720円近辺の小幅レンジでのモミ合い展開が続いているが、下値固めは完了しているようだ。そして6月2日には718円まで上値を伸ばし、レンジ上限に到達してモミ合い上放れの動きを強めている。
6月2日の終値718円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS63円50銭で算出)は11~12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間24円で算出)は3.4%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS830円74銭で算出)は0.9倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線が下値を支える形となり、26週移動平均線突破の動きを強めている。9月期末一括で3%台の高配当利回りも注目点であり、モミ合い上放れて上げ足を速める可能性があるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ソフトウェア開発やシステム運用のインフォメーションクリエーティブ<4769>(JQS)の株価は安値圏でのモミ合い展開だったが、足元ではモミ合いから上放れの動きを強めている。
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2014-06-03 09:15