アスカネットは好業績や空中結像技術で出直り本格化
写真加工関連のアスカネット <2438> (東マ)の株価は出直りの動きが本格化してきた。6月2日には2月3日以来となる6000円台を回復する場面があった。空中結像技術エアリアルイメージング(AI)プレート事業の実用化・本格量産化への期待感は強く、6月10日予定の前期(14年4月期)決算発表が接近して思惑が広がる可能性もあるだろう。
葬儀社・写真館向け遺影写真合成・加工関連のメモリアルデザインサービス事業、およびオリジナル写真集製作関連のパーソナルパブリッシングサービス事業を主力としている。遺影写真は葬儀関連、写真集はウエディング関連や卒業・入学イベント関連などが主力市場であり、景気変動の影響を受けにくく安定収益源となっていることが特徴だ。
新規事業の空中結像技術エアリアルイメージング(AI)プレート事業が注目点である。13年10月開催の「CEATEC JAPAN 2013」では新ディスプレー「AIプレート」がキーテクノロジ部門で準グランプリを受賞した。低価格化と大量生産を可能にする本格量産技術の確立を最優先課題として、独自技術を強固にするための特許申請も進めている。本格量産開始時期については未定としているが、実用化・本格量産化に向けて着実に前進しているようだ。
前期(14年4月期)の業績(非連結)見通し(13年6月10日公表)は売上高が前々期比7.7%増の48億83百万円、営業利益が同4.5%増の6億86百万円、経常利益が同3.9%増の6億90百万円、そして純利益が同4.0%増の4億23百万円としている。新製品・サービス投入も寄与して増収増益見込みだ。
びわこオペレーションセンター開設に伴う費用増加、AI事業における研究開発や特許申請の費用先行などで小幅増益見通しとしているが、第3四半期累計(5月~1月)の利益進捗率が高水準であり、第4四半期(2月~4月)も卒業・入学イベント関連などの需要期であることを考慮すれば好業績が期待される。今期(15年4月期)もメモリアルデザインサービス事業、パーソナルパブリッシングサービス事業とも順調に推移するだろう。そしてAI事業の量産技術確立に向けた動きの進展も期待されそうだ。
株価の動きを見ると、2月以降は概ね4000円~5500円近辺のレンジで推移していたが、5月20日の直近安値3735円から切り返して、一気にレンジ上放れの動きを強めている。6月2日には6170円まで急伸して2月3日以来となる6000円台を回復する場面があった。調整が一巡して再動意の構えのようだ。
6月2日の終値5890円を指標面で見ると、前期推定PER(会社予想のEPS101円04銭で算出)は58倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.5%近辺、そして実績PBR(前々期実績のBPS803円45銭で算出)は7倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線がサポートラインとなって下値を切り上げ、26週移動平均線を突破して強基調に転換したようだ。3月安値を挟んで2月安値と5月安値で三尊底の形となったようにも見える。13年11月の高値9200円に向けて出直りの動きが本格化しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
写真加工関連のアスカネット<2438>(東マ)の株価は出直りの動きが本格化してきた。6月2日には2月3日以来となる6000円台を回復する場面があった。
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2014-06-03 09:15