東洋ドライは小反落も3Q減益転換業績を織り込み下値には超割安株買いが継続

  東洋ドライループ <4976> (JQS)は、7円安の1542円まで下げて5営業日ぶりに小反落している。5月13日につけた年初来安値1488円から60円幅の底上げをして目先の利益を確定する売り物が先行している。ただ、下値には5月9日に発表した今6月期第3四半期(3Q)業績が、減益転換したことは織り込み済みとして超割安株買いが継続している。6月相場入りとともに、期末の配当権利取りも意識されている。 ■3Qの売り上げ、営業利益は続伸も経常利益、純利益は伸び悩む   3Q業績は、前年同期比12%増収、15%営業増益、24%経常減益、24%純益減益と増減マチマチで着地し、期初予想の6月通期業績対比の利益進捗率も、営業利益は80%、経常利益は75%といずれも目安の75%をクリアしたものの、純利益は66%にとどまった。主要販売先の自動車機器業界で新車投入効果や海外需要の復調、さらに消費税増税前の駆け込み需要などで増産が続き、新規受託製品の増産も加わってドライループ事業の自動車機器向けの売り上げが16%増と続伸して、光学機器向けの18%増とともに、電子機器関連の5%減をカバーして売り上げ、営業利益は続伸したが、経常利益、純利益は、前年同期に計上した為替差益が減少して減益転換した。   6月通期業績は、今期第4四半期が消費税増税後の反動減が懸念される時期に当たるとして期初の慎重予想を据え置き、売り上げ50億500万円(前期比5%増)、営業利益4億1500万円(同14%増)、経常利益4億6000万円(同17%減)、純利益2億8900万円(同9%減)と連続増収・営業増益、経常・純益減益転換と見込んでいる。なお今期期末配当は、15円、中間配当と合わせて年間30円(前期実績30円)と安定継続を予定している。 ■期末配当権利取りが先行してPER7倍台、PBR0.3倍の超割安修正   株価は、1500円台を下値にする底固い動きが続き、中間配当の権利取りで1650円と上ぶれ、今期第2四半期決算の発表を受けて年初来高値1735円と買われたが、3Q業績発表では1500円台を下抜き年初来安値へとダメ押しをした。PERは7倍台、PBRは0.3倍と超割安で、年間配当利回りも1.94%とジャスダック市場平均の1.84%を上回っており、期末の配当権利取りが先行して一段の戻りにトライしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
東洋ドライループは、7円安の1542円まで下げて5営業日ぶりに小反落している。5月13日につけた年初来安値1488円から60円幅の底上げをして目先の利益を確定する売り物が先行している。
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2014-06-03 11:15