PDはスピード調整も「半値八掛け2割引き」水準からペプチド関連のバイオ株人気が再燃余地

  ペプチドリーム(PD) <4587> (東マ)は、330円安の7130円と急続落している。5月21日につけた上場来安値5170円から短期で5割高しただけに、利益確定売りが増勢となりスピード調整をしている。この上場来安値は、テクニカル的に底値を示唆するとされる上場来高値の「半値八掛け2割引き」水準をも下回っているだけに、スピード調整終了後に再度、バイオ関連株人気を高め底値買いが再燃する可能性もある。5月13日に発表した今6月期第3四半期(3Q)決算は、減益で着地し6月通期業績対比で低利益進捗率にとどまったが、同社独自の技術・システム(PDPS)で、特殊ペプチドの創薬候補物質の可能性を確認するグローバルなアライアンスや、創薬開発研究があったことも見直されよう。 ■自社創薬開発の抗インフルエンザ薬は早期に前臨床試験入りへ   3Q業績は、売り上げ5億9700万円(前期比23%増)、経常利益1億5900万円(同5%減)、純利益1億700万円(同19%減)と増減マチマチで着地し、期初予想の6月通期業績対比の利益進捗率は、22~24%と目安の75%を下回った。売り上げは、昨年9月に米国の大手医薬品ブリストル・マイヤーズにPDPSを非独占的にライセンス許諾する契約を締結し、同じく12月には新共同研究先の米国のイーライリリーと創薬共同研究開発契約を締結したことなどで2ケタの増収をサポートしたが、利益は、この共同研究や自社創薬研究開発の進展のための投資も継続し伸び悩んだ。   ただ、3Qにはこれまでの低分子や抗体などの創薬候補物質では困難であった細胞内におけるタンパク・タンパク相互反応を特殊ペプチドが抑制する研究開発に成功し、共同研究先の英国のアストカゼネカ社から国際学会にデータが発表された。自社創薬研究開発でも抗インフルエンザ薬の開発が順調に進み、当初予定より早く前臨床試験を目指せるなどとする進展があった。このため6月通期業績は、期初予想に変更はなく、売り上げ13億8500万円(前期比2.0倍)、経常利益7億1400万円(同4.1倍)、純利益4億4200万円(同3.2倍)と大幅続伸を見込んでいる。 ■まず最高値からの調整幅の3分の1戻し水準へリバウンド   株価は、昨年6月に公開価格2500円で新規株式公開(IPO)され、上場初日は買い気配のまま推移し、上場2日目に7900円で初値をつけ即ストップ高となり、これを含めて3日連続のストップ高で1万3700円まで買い進まれ、10月30日には上場来高値1万7740円をつける高人気となった。この最高値からIPO人気の一巡で調整トレンドが続いたが、5月21日の上場来安値は相場チャート的に底値といわれる高値からの「半値八掛け2割引き」を下回っただけに底値買いが再燃、2700円幅の底上げをした。下値からは急騰特性を再発揮、まず最高値から最安値への調整幅の3分の1戻しの9000円台レベルへのリバウンドにトライしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ペプチドリーム(PD)<4587>(東マ)は、330円安の7130円と急続落している。5月21日につけた上場来安値5170円から短期で5割高しただけに、利益確定売りが増勢となりスピード調整をしている。
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2014-06-04 10:15