キッコーマンは海外が本格貢献、取り戻した成長性を評価

  キッコーマン <2801> は上向きトレンドを明確にしてきている。業績が成長路線に転換、見直しのムードが醸成されていたところに自社株買いが発表され、買い人気に拍車がかかってきた。自社株買いは発行済み株式数の2.99%にあたる600万株を上限に実施するもので、買い付け期間は4月28日から8月29日まで。   2014年3月期は営業利益238億円と、前々期比20%増益を達成した。ここでの特徴は、海外売上高が初めて国内を上回ったこと。営業利益も、海外が175億円と、国内の53億円を大きく上回った。   主力の北米のほか、欧州やアジアで売り上げが伸びた。新興国の所得増加や和食ブームを背景に日本の代表的な調味料であるしょうゆの成長余地は今後も大きい。和食は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。「クールジャパン」の一環で政府も海外での普及に務めている。   今2015年3月期は営業利益247億円と、前期比3%増の見通しでスタートしている。消費税増税前の駆け込み需要の反動減、大豆や小麦など原料高の影響、豆乳工場の固定費などが負担となるとしている。   しかし、新興国の所得増加や和食ブームを背景に日本の代表的な調味料であるしょうゆの成長余地は今後も大きい。マレーシアやインドネシアなど、まだ取り込めていないアジアの国々にも販売を広げており、株価は今期の増額を織り込みに向かいつつある感触だ。   海外の売上げ増で成長性を取り戻した実態評価の落ち着きどころを探ることになりそう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
キッコーマン<2801>(東1)は上向きトレンドを明確にしてきている。業績が成長路線に転換、見直しのムードが醸成されていたところに自社株買いが発表され、買い人気に拍車がかかってきた。
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2014-06-05 12:15