システム情報は5月安値で底打ちして強基調に転換の可能性

  受託ソフトウェア開発のシステム情報 <3677> (JQS)の株価は、全般地合い悪化も影響して軟調展開が続いたが、5月安値960円から切り返しの動きとなり、足元では1400円近辺まで戻している。5月安値で底打ちして強基調に転換した可能性があり、出直りの動きが本格化しそうだ。   13年10月JASDAQ市場に新規上場した。Webアプリケーション・組込系システム開発などのSI(システムインテグレーション)サービス、インフラ構築などのITソリューションサービス、およびコンサルティングサービスを展開している。得意先別に見ると、NTTデータ<9613>グループ向け、および日本IBM向けを主力としている。エンドユーザーの業種別では保険が約5割を占め、銀行・証券、製造、流通・サービス、情報・通信が続いている。   システム開発の品質保証力の高さを特徴としている。品質保証の世界標準であるCMMI(米国カーネギーメロン大学のソフトウェア工学研究所が開発したソフトウェア開発プロセスの能力成熟度モデル)について、日本では7社目となる最高位レベル5を12年11月に達成した。プロジェクト管理の国際標準資格であるPMPも従業員の3分の1以上が取得している。   5月15日に発表した今期(14年9月期)第2四半期累計(13年10月~14年3月)の業績(非連結)は、売上高が21億86百万円、営業利益が1億59百万円、経常利益が1億46百万円、純利益が86百万円だった。前年同期との比較はできないが、期初時点における第2四半期累計見通しに対する達成率を見ると、売上高は100.7%、営業利益は106.0%、経常利益は107.4%、純利益は113.2%となる。営業強化策などが奏功して概ね順調に推移しているようだ。   通期の業績(非連結)見通しは前回予想(13年11月14日公表)を据え置いて売上高が前期比6.4%増の45億円、営業利益が同1.2%増の3億50百万円、経常利益が同0.5%減の3億36百万円、純利益が同0.7%増の1億88百万円としている。   営業利益は人件費増加などで微増益にとどまり、経常利益は上場関連費用の計上なども影響して微減益見込みだが、売上面では生保業界の新規案件獲得やインフラ案件の受注拡大などが順調に推移して増収見込みとしている。第2四半期累計の進捗率は売上高が48.6%、営業利益が45.4%、経常利益が43.5%、純利益が45.8%であり概ね順調な水準だろう。   中期的には年率5%以上の成長戦略で売上高100億円、売上高経常利益率7%以上の維持を目指し、成長に向けた取り組みとして新規顧客の開拓、エンドユーザーとの直接契約の拡大、CMMIとPMPをベースにしたコンサルティングビジネスの拡大などを掲げている。   株価の動き(13年10月公開価格740円に対して初値3500円、高値は13年10月6580円)を見ると、全般地合い悪化も影響して軟調展開が続いた。4月下旬には1400円~1600円近辺でのモミ合いから下放れの形となり、5月20日には960円まで下押す場面があった。しかし終値ベースでは1000円台を維持し、さらに足元では1400円近辺まで戻して5月安値での底打ち感を強めている。   6月5日の終値1365円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS66円66銭で算出)は20倍近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS322円06銭で算出)は4.2倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を突破し、週足チャートで見ると13週移動平均線突破の動きを強めている。5月安値で底打ちして強基調に転換した可能性があり、出直りの動きが本格化しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
受託ソフトウェア開発のシステム情報<3677>(JQS)の株価は、全般地合い悪化も影響して軟調展開が続いたが、5月安値960円から切り返しの動きとなり、足元では1400円近辺まで戻している。
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2014-06-06 09:45