中国経済の「脆弱性」、深刻さは「管理強化を要する水準」とIMF副専務理事=中国メディア

国際通貨基金(IMF)のデビッド・リプトン筆頭副専務理事はこのほど、中国の通貨・人民元について「IMFの試算より依然として安い水準に抑えられている」と指摘する一方、中国経済はすでに「管理を強化しなければならない水準にまで悪化している」と指摘した。一財網が報じた。
記事は、リプトン筆頭副専務理事がIMFの予測として、中国の2014年の経済成長率が7.5%となり、15年は7%程度であると述べたことを紹介。さらに中国経済の下振れが極めて深刻化した場合においてのみ景気刺激策を行うべきであり、現時点では中国経済が大規模な刺激を必要とはしていないとの見解を示したことを伝えた。
一方でリプトン筆頭副専務理事は、「中国経済の脆弱性はすでに管理を強化しなければならない水準にまで悪化している」ことは認めたうえで、刺激策を行う際の条件としては「14年の経済成長が目標の水準にまで到達できなかった場合」と指摘した。
さらに記事は、リプトン筆頭副専務理事への取材として、中国経済が持続的な成長を実現するためには金融システムの安定が必要とし、「信用拡大による経済成長を続けようとすれば、さらなるリスクが浮上する可能性がある」と指摘。また、中国政府には経済成長の急激な低下を防止する策は残されているとの見解を示し、「ただ、それには経済の脆弱化を食い止める努力を継続する必要がある」と論じた。
また、中国の経済成長と金融システムに大きな関わりを持つ不動産市場について、リプトン筆頭副専務理事が「現在は短期的な調整局面にある」と述べたことを紹介しつつ、中国には不動産に対する実需が存在するため、不動産市場は改めて回復に向かうはずと語ったことを伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
国際通貨基金(IMF)のデビッド・リプトン筆頭副専務理事はこのほど、中国の通貨・人民元について「IMFの試算より依然として安い水準に抑えられている」と指摘する一方、中国経済はすでに「管理を強化しなければならない水準にまで悪化している」と指摘した。一財網が報じた。
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2014-06-08 16:30