シンプロメンテは上放れの動き、中期成長力を評価で出直り

  飲食店などに店舗設備・機器メンテナンスサービスを提供するシンプロメンテ <6086> (東マ)の株価は、全般地合い悪化も影響して軟調展開だったが、1000円近辺で下値固めが完了したようだ。足元では安値圏モミ合いから上放れの動きを強めている。今期(15年2月期)2桁増収増益見通しであり、中期成長力も評価して出直り展開だろう。   99年10月創業で、13年12月東証マザーズ市場に新規上昇した。大手飲食チェーンや物販・小売チェーンなどを主要顧客として、店舗における内外装および各種設備・機器(厨房機器、給排水・衛生設備、空調・給排気・ダクト設備、電機設備、照明機器、ガス設備、看板、開口部・自動ドア・ガラス・鍵、シャッターなど)の不具合を解決するメンテナンスサービスを提供している。   全国の店舗から24時間365日、顧客本部に代わって修理・メンテナンスの依頼を受け付け、依頼の種類・地域・内容などに応じて、全国4000社を超える当社協力業者(メンテキーパー)から適切な業者を選定・手配し、店舗の各種設備・機器等の不具合を解決するサービスが特徴だ。   サービスを大別すると、ワンストップメンテナンスサービスとメンテナンスアウトソーシングサービスがある。ワンストップメンテナンスサービスでは、各種設備・機器の突発的なトラブル発生時に対応する緊急メンテナンスサービスと、各種設備・機器の点検・整備・洗浄・清掃を定期的に行う予防メンテナンスサービスを提供している。メンテナンスアウトソーシングサービスでは、当社のメンテナンス体制を厨房機器メーカーにOEM的に提供することで、メーカー自社のメンテナンス対応力向上のサポートを行っている。   本社および営業所にメンテナンス道場を設け、顧客自らが一定の店舗設備・機器の修繕が可能となるような研修を施すことによって、店舗メンテナンスに対する知識・意識向上を図るとともに、顧客との長期的な関係の構築も目指している。   今期(15年2月期)の業績(非連結)見通し(4月11日公表)は、売上高が前期比14.3%増の42億円、営業利益が同19.1%増の2億20百万円、経常利益が同23.3%増の2億20百万円、純利益が同20.3%増の1億24百万円としている。   既存顧客に対する新たなアイテムの提供、サービスエリアの拡大、新規顧客の獲得などで、主力の飲食店向け緊急メンテナンスサービスで依頼件数が順調に増加する。増収効果で人件費増加などを吸収し、新規上場関連費用の一巡も寄与する。   中期成長に向けた重点戦略として、新規顧客開拓によるシェア拡大を目指している。ワンストップメンテナンスサービスでは、外食業界以外の物販・小売業界、理美容業界、さらに塾や介護施設などの業界にも新規顧客開拓を推進する方針だ。メンテナンスアウトソーシングサービスでは、サービスをOEM的に提供する企業の増加を目指すとともに、個人経営店舗向けの提供も視野に入れてシェア拡大を図る方針だ。   外食業界や小売業界などでは店舗の老朽化や人手不足の深刻化、そして店舗の衛生環境改善や従業員の労働環境改善に対する意識の高まりなども背景として、メンテナンス業務のさらなるアウトソーシング化が進むと予想される。新規サービスの開発・展開なども寄与して、中期的に収益拡大基調が期待されるだろう。   株価の動き(13年12月公開価格950円に対して初値2235円、上場来高値13年12月2490円)を見ると、全般地合い悪化も影響して軟調展開だったが、3月安値940円で公開価格水準に到達した後は、概ね1000円~1200円近辺で推移している。1000円近辺で下値固めが完了したようだ。さらに足元では安値圏モミ合いから上放れの動きを強めている。   6月6日の終値1181円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS71円87銭で算出)は16~17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は0.9%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS454円80銭で算出)は2.6倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線を突破した。下値固めが完了して強基調に転換した形だろう。出直りの動きが本格化しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
飲食店などに店舗設備・機器メンテナンスサービスを提供するシンプロメンテ<6086>(東マ)の株価は、全般地合い悪化も影響して軟調展開だったが・・・。
economic
2014-06-09 09:15