共成レンテムは高値追いも値ごろ出遅れ修正で先行2社を追撃余地
共成レンテム <9680> (東2)は、気象庁が、6月5日に関東地方の梅雨入りを発表した途端に3月の年初来高値を更新し、その後、九州から関東地方にかけて記録的な大雨が続き、広範囲にわたり浸水・増水・土砂災害の注意報が発令されたことを受け、被害拡大に伴う災害復興関連工事などの建機レンタルの特需発生を先取りしている。きょう9日も、48円高の1318円と変わらずも含めて12営業日続伸し、連日の年初来高値更新となっている。ただ、この高値水準でも、先行している同業態の大手2社にはなお出遅れており、一段の上値追いが見込まれる。今年は、5年ぶりに「エルニーニョ現象」が発生し、異常気象による激甚災害の再来も懸念されているだけに、前期業績と同様に今3月期業績の上方修正も期待されるところで、支援材料となろう。
■「エルニーニョ現象」発生で激甚災害の復旧特需思惑も
「エルニーニョ現象」が発生すると、冷夏、大雨、台風などの異常気象に拍車がかかることになり、前回発生の2009年は中国・九州北部豪雨相次ぐ台風上陸などの激甚災害が頻発し、この応急復旧・復興工事などが大忙しとなっている。地球温暖化でこうした異常気象は常態化しており、これに関連して今年1月の大雪でも建機レンタル各社の業績も、前期、今期と上方修正が続いた。
共成レンテムの業績も、昨年10月に前3月期第2四半期累計業績を上方修正したのに続き、今年3月に前期通期業績を上方修正して14期ぶりに過去最高純利益を更新し、今期純利益を13億円(前期比14.7%増)と連続の過去最高更新と見込んでいる。
同じ建機レンタル株でも業績上方修正が続き、カナモト <9678> は、今年5月29日に今10月期業績を上方修正したばかりで、西尾レントオール <9699> も、今年5月8日に今9月期第2四半期累計業績、5月15日に9月通期業績を各上方修正した。両社の株価は、この業績修正で上値追いに拍車を掛け、現在、スピード調整中だが、共成レンテムの株価は、先行2社の後塵を拝している。
■PER・PBR評価は先行2社の半分以下で値ごろも3分の1
東証2部株として市場認知度が低いことがこの要因とみられており、業績実態評価的にも株価の出遅れが顕著となっている。先行2社の平均PERは17倍台、平均PBRは2.2倍となっているのに対して、共成レンテムはそれぞれ7倍台、0.7倍の評価にしか過ぎない。しかも値ごろは、年初来高値の1300円台に乗せてきたが、カナモト、西尾レントの3分の1水準に留め置かれている。出遅れ買いで先行2社への追撃を期待しなお値幅取りも十分に望めそうだ。(本紙編集長・浅妻昭治)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
共成レンテム<9680>(東2)は、気象庁が、6月5日に関東地方の梅雨入りを発表した途端に3月の年初来高値を更新し、その後、九州から関東地方にかけて記録的な大雨が続き・・・。
2014-06-09 11:30