中国の経済成長は緩慢・・・中国サービス業PMIの低下が失望招く=中国報道

 中国国家統計局が発表した5月の非製造業購買担当者景気指数(PMI)が2カ月連続で「上昇」した。一方、英HSBCが発表した5月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は2カ月連続での「低下」となったことについて、中国メディアの一財網は「HSBCサービス業PMIの低下は失望を招いた」と論じた。  HSBCとマークイットが5日に発表した5月のサービス業PMIは50.7にとどまり、2014年1月以来の低い水準となったほか、事業見通しサブ指数は58.1となり、2013年6月以来最低の数字となった。  HSBCサービス業PMIは約400社の民間サービス企業を対象に実施している調査で、50を超えている場合は経済活動が拡大していることを示す。一方、中国国家統計局が発表しているサービス業PMIは国営企業といった大企業も対象に含まれる広範囲の調査だ。  5月のHSBC中国製造業景況指数は4月の48.1から0.7ポイント上昇の49.4となっただけに、HSBCサービス業PMIの低下は失望を招いた。  記事はHSBC大中華区首席エコノミストである屈宏斌氏の発言として、「サービス業PMIの低下は経済成長が依然として緩慢であることを示す」とし、今後数カ月以内に中央政府が金融緩和や財政政策を発表するものと見ていると述べたことを伝えた。  また、一部の関係者からは、中国経済には力強さが見えないため、低金利政策は今後も続く見通しだとの声があることを紹介。一方で、低金利政策の継続は大規模な金融緩和を意味するものではないとし、中国人民銀行関係者の声として、「借入に依存している中国企業の負債比率が高止まりしている今、レバレッジを高めることはマクロ経済の脆弱性を高めることになる」とし、大規模な金融緩和は難しいとの見解を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
中国国家統計局が発表した5月の非製造業購買担当者景気指数(PMI)が2カ月連続で「上昇」した。一方、英HSBCが発表した5月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は2カ月連続での「低下」となったことについて、中国メディアの一財網は「HSBCサービス業PMIの低下は失望を招いた」と論じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-06-09 14:30