萩原工業は続急落も東証1部上場の好需給と通期最高純益を支えに割安修正期待の逆張り妙味

  萩原工業 <7856> は、31円安の1503円と4営業日続落している。前日9日大引け後に発表した今10月期第2四半期(2Q)累計業績が、期初予想をやや上ぶれて着地したものの減益転換したことを嫌い、6月4日につけた東証1部指定替え後高値1638円まで買われていただけに利益確定売りが増勢となっている。ただ、今10月期通期純利益の連続過去最高更新予想に変更はなく、今年5月21日に東証第1部に指定替えされたことに伴う需給好転思惑も健在であり、下値は割安修正に向け逆張り妙味も示唆している。同社のコンクリート補強繊維「バルチップ」が、トンネルや鉱山内の崩落事故防止対策用に内外で需要を伸ばしていることも、サポート材料視されよう。 ■10月通期業績は期初予想据え置きも連続して過去最高更新   2Q累計業績は、利益が、期初予想を1000万円~3400万円と小幅ながら上ぶれ、前年同期比5.5%増収、6.0%経常減益、5.9%純益減益と減益転換率をやや縮小させた。合成樹脂加工製品事業では、原材料価格上昇の価格転嫁は遅れたものの、消費税増税前の駆け込み需要が拡大して「バルチップ」などの建築土木関連の販売が伸び、経費削減を進めて増益をキープしたが、機械製品事業では、食品関連の軟包装用や機能性フィルム加工用のスリッター機が堅調に推移したものの、紙関係のスリッター機が低調となり売り上げ、利益ともマイナスとなったことで減益転換した。   今10月期通期業績は期初予想に変更はなく、売り上げ223億円(前期比2.8%増)、経常利益24億円(同12.9%増)、純利益14億2000万円(同6.7%増)と連続の過去最高更新を見込んでいる。配当も、前期と横並びの年間40円も高水準をキープする。 ■PER8倍台、PBR0.7倍の割安修正で最高値も視界   株価は、昨年10月17日払込みで実施した新株式発行(発行価格1256円)・株式売出しがボディブローとなって、再三にわたり発行価格を試す下値調整が続いたが、今年5月14日の東証2部から東証1部の指定替え承認発表では窓を開けて急伸、指定替え後高値まで300円高して3分の1押し水準までスピード調整をしている。PERは7倍台、PBRは0.7倍、配当利回りは2.6%となお割安であり、まず指定替え後高値を更新して弾みをつけ、昨年3月につけた上場来高値1900円にキャッチアップしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
萩原工業<7856>(東1)は、31円安の1503円と4営業日続落している。前日9日大引け後に発表した今10月期第2四半期(2Q)累計業績が、期初予想をやや上ぶれて着地したものの減益転換したことを嫌い・・・。
economic
2014-06-10 10:30