JSPは13年5月の高値突破、好業績評価して上値追い
発泡プラスチック製品のJSP <7942> の株価は、6月10日に1718円まで急伸する場面があり、13年5月の高値1706円を一気に突破して高値を更新した。1700円近辺のフシから上放れた形であり、今期(15年3月期)増収増益見通し、低PER、低PBRを評価して上値追いの展開だろう。
押出事業(産業用包装材、食品用包装材、広告用ディスプレー材、住宅用断熱材など)、ビーズ事業(自動車衝撃緩衝材、家電製品緩衝材、IT製品輸送用通い函など)、その他事業(一般包材など)を展開し、自動車部品用ポリプロピレン「ピーブロック」や住宅用高性能断熱材「ミラフォーム」など、高機能・高付加価値製品の拡販を強化している。
中期経営計画では最終年度15年3月期の売上高1100億円、営業利益率8%を目標値として掲げている。14年4月には、発泡ポリプロピレンビーズ(成型品「ピーブロック」用ビーズ)の新工場として北九州工場が生産を開始し、栃木県鹿沼市、三重県四日市市との3拠点体制を確立した。
今期(15年3月期)の連結業績見通し(4月30日公表)は、売上高が前期比4.3%増の1170億円、営業利益が同20.2%増の71億円、経常利益が同10.6%増の72億円、純利益が同11.3%増の49億円、配当予想が前期と同額の年間30円(第2四半期末15円、期末15円)としている。
衝撃緩衝材を中心とした自動車部品、タブレット型端末など多機能電子機器の包装材、高断熱材を中心に需要が増加基調である。自動車関連の発泡ポリプロピレン「ピーブロック」や住宅用断熱材「ミラフォーム」など高機能・高付加価値製品の好調が牽引し、原燃料価格上昇に伴う一部製品の製品価格是正効果なども寄与する。
株価の動きを見ると、急反落した2月安値1422円から下値切り上げの展開となり、5月以降は戻り高値圏1550円~1650円近辺で推移した。そして6月10日に前日比91円(5.59%)高の1718円まで急伸する場面があり、13年5月の高値1706円を一気に突破した。好業績を評価する動きだろう。
6月10日の終値1699円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS164円35銭で算出)は10~11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は1.8%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1940円48銭で算出)は0.9倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形となった。上値フシを突破したことで上げ足を速める可能性もあり、上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
発泡プラスチック製品のJSP<7942>(東1)の株価は、6月10日に1718円まで急伸する場面があり、13年5月の高値1706円を一気に突破して高値を更新した。
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2014-06-11 08:45