テクマトリックスはモミ合い上放れの動き、今期見通しを評価
情報サービス事業を展開するテクマトリックス <3762> の株価は、安値圏550円~600円近辺でモミ合う展開だったが、6月11日には625円まで上伸する場面があり、モミ合い上放れの動きを強めている。今期(15年3月期)増収営業増益見通しを評価して出直りの動きが本格化しそうだ。1月の戻り高値740円を目指す展開だろう。
ネットワーク・セキュリティ関連のハードウェアを販売する情報基盤事業、医療・CRM・EC・金融を重点分野としてシステム構築・クラウドサービスなどを提供するアプリケーション・サービス事業を展開している。
重点戦略として、ストック型ビジネスの保守・運用・監視サービス関連の戦略的拡大、クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進、ネットワーク・セキュリティ関連商材・サービスの充実、ビッグデータ分析支援サービス、大規模EC事業者向けバックオフィスシステム構築ソリューション「楽楽ECインテグレーションサービス」などを強化している。グループ経営を強化するため14年3月に連結子会社のクロス・ヘッドを完全子会社化した。
14年2月には沖縄クロス・ヘッドが台湾のデータセンター事業者eASPNetと事業協力についての覚書を締結し、アジアでのデータセンター事業やクラウド事業の展開を目指している。14年3月には日本コンピュウェアと販売パートナー契約、ラムダ・テクノロジーズとマレーシアにおける販売代理店契約を締結した。
また6月10日には、インドネシアでクラウド型コンピューティングサービスを展開するIT企業CBN Cloudと、コールセンターなどで使用されるコンタクトセンターCRM製品Fastシリーズのインドネシアにおける販売代理店契約を締結した。また子会社クロス・ヘッドは仏Ulteo(ユルテオ)社と、仮想デスクトップ製品「Ulteo OVD」に関する日本総代理店契約を締結した。
今期(15年3月期)の連結業績見通し(5月9日公表)は、売上高が前期比5.5%増の183億円、営業利益が同3.7%増の11億60百万円、経常利益が同0.4%減の11億60百万円、純利益は繰延税金資産追加計上が一巡して同11.7%減の7億円、配当予想は前期と同額の年間15円(期末一括)としている。
セグメント別売上高の計画は、情報基盤事業が同9.0%増の122億円、アプリケーション・サービス事業が同0.9%減の61億円としている。情報基盤事業ではサイバー攻撃に対応した負荷分散装置や次世代ファイアウォール製品、アプリケーション・サービス事業では医療分野のクラウドサービスなどが好調に推移する見込みだ。ストック型ビジネスの戦略的拡大に向けて人件費などが増加するが、受注拡大による増収効果や採算改善効果で吸収して営業増益見込みだ。
株価の動きを見ると、1月の戻り高値740円から反落後は、安値圏の概ね550円~600円近辺でモミ合う展開が続いた。しかし足元では徐々に水準を切り上げて、モミ合い上放れの動きを強めている。6月11日には625円まで上値を伸ばす場面があった。調整が一巡したようだ。
6月11日の終値622円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS58円58銭で算出)は10~11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は2.4%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS513円07銭で算出)は1.2倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を回復して上伸し、週足チャートで見ると26週移動平均線を突破してモミ合い上放れの動きを強めている。強基調に転換して出直りの動きが本格化しそうだ。1月の戻り高値740円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
情報サービス事業を展開するテクマトリックス<3762>(東1)の株価は、安値圏550円~600円近辺でモミ合う展開だったが、6月11日には625円まで上伸する場面があり、モミ合い上放れの動きを強めている。
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2014-06-12 09:30