セーラーは変わらずで寄り再黒字化営業利益と新中期計画を手掛かりに極低位値ごろ株買いが再燃気配
セーラー万年筆 <7992> (東2)は、前日比変わらずの35円で寄り付き、3月20日につけた年初来安値28円に並ぶ安値水準から底上げを窺っている。前2013年12月期に赤字転落した営業利益を今2014年12月期に再び3億円の黒字転換と予想、これに続いて策定した新中期経営計画では、最終年度の2016年12月期の純利益目標を5億500万円と設定していることを見直し、極低位値ごろ株買いが再燃している。日経平均が、1万5000円台を出没し、全般相場が、膠着感を強め再度、極低位株物色が高まると観測されていることも、期待材料視されている。
■文具事業で新製品を積極投入しロボットも海外市場を開拓
同社の営業利益は、前々2012年12月期に4700万円と6期ぶりに黒字転換したものの、前2013年12月期は、期初の黒字幅拡大予想が、再び2億8700万円の赤字と水面下に沈んだ。文具事業は、万年筆、複合筆記具などの中高級品の売り上げが回復したものの、法人ギフトが落ち込み、ロボット機器事業も、国内企業の低調な設備投資の影響で受注が振るわなかったことが要因で、純利益は、ロボット機器事業の中国子会社の製造を取りやめて特別損失を計上したことから3億5900万円の赤字(前々期は1億2600万円の赤字)と赤字幅を悪化させた。
これに対して今12月期は、売り上げが62億4000万円(前期比12.9%増)と増収転換するとともに、営業利益を3億円、経常利益を2億5000万円、純利益を2億1700万円の各黒字転換と予想している。消費税増税前の駆け込み需要に加えて、文具事業では、法人ギフト市場向けの低価格帯のボールペン、中高級クラスの万年筆、複合筆記具の新製品の積極投入、ロボット機器事業では、射出成形取出機の主力機の一つである「RZ-A」の台湾新会社への生産委託で製造コストを下げ、米国、中国、東南アジアなどの海外市場への機動的な納入ルートを開拓、国内では、最上位機種の新型機種を販売することなどが要因となる。
ことし4月に発表した中期経営計画では、この2事業の積極展開による自社製品比率のアップや財務体質の改善などを図って一段の向上を見込み、最終年度の2016年12月期には売り上げ74億4000万円、営業利益6億500万円、経常利益5億8000万円、純利益5億5000万円を目標に設定、純利益は、今期予想比2.5倍と高成長する。
■25日線出没から極低位値ごろも株価材料に高値チャレンジ
株価は、年初来高値51円から今期業績の黒字転換予想より前期業績の下ぶれ・赤字拡大をマイナス評価して同安値28円まで調整、下げ過ぎとして46円まで戻したが、今期1Q業績の連続赤字を嫌って30円安値まで再調整した。同安値から今期業績の黒字転換や中期経営計画を再評価して底上げし、上値を抑えていた25日移動平均線を上抜き、同25日線を出没する底もみを続けている。極低位値ごろも株価材料に年初来高値を目指しさらにリバウンド幅を拡大しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
セーラー万年筆<7992>(東2)は、前日比変わらずの35円で寄り付き、3月20日につけた年初来安値28円に並ぶ安値水準から底上げを窺っている。
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2014-06-12 10:15