理研ビタミンは最高純益更新・連続増配を見直し理研グループ株の出遅れ株人気が再燃し反発
理研ビタミン <4526> (東2)は、24円高の2496円と反発し、25日移動平均線をサポートラインに下値をジリジリ切り上げている。同社株は、小保方晴子ユニットリーダーが、万能細胞「STAP細胞」の論文ねつ造問題で揺れている理化学研究所を創立母体とする理研グループ株の1社で、同問題では、STAP細胞の存在そのものが疑問視されるなど、理化学研究所への批判がなお強まるなか、名門企業のプライドを誇示するかのように株価は逆行高を鮮明化してきた。株価実態的にも、同社の今3月期純利益の14期ぶりの過去最高更新や連続増配が見直され、割安修正買いが増勢となっているものである。同じ理研グループ株の科研製薬<4521>(東1)や三愛石油<8097>(東1)などが、年初来高値水準で堅調に推移していることに比較して出遅れているとの評価も高まっている。
■海藻商品では新市場を開拓しドレッシングでも新商品を投入
同社の今2015年3月期業績は、売り上げ900億円(前期比5.4%増)、経常利益60億円(同13.3%増)、純利益40億円(同11.4%増)と続伸が予想され、純利益は、2001年3月期の過去最高(38億4800万円)を更新する。前期業績は、今年1月の上方修正値を上ぶれて連続増益率を伸ばして着地したが、今期も、国内食品事業、国内化成品事業、海外事業ともマーケットシェアの一段の拡大に向け、海藻商品では学校給食市場やコンビニ市場を強化、ドレッシングでは競争優位のノンオイル商品に加えてオイル入り市場にも参入し、減塩と和食を訴求する「素材力だし」などの新商品を投入することなどが寄与する。
配当は、前期期末配当を前期業績の上ぶれ着地とともに、創立65周年記念配当5円を含めて30円に再増配して年間50円(前々期実績36円)としたが、今期は、連結配当性向30%以上をキープする配当政策に従って55円と連続増配を予定している。
■「STAP細胞」でつけた高値から急落も半値戻しをクリアしまず全値戻しへ
株価は、「STAP細胞」の論文が、英ネイチャー誌の今年1月30日号に掲載されたことで関連人気が波及し年初来高値2892円までストップ高したが、同日大引け後発表の前期業績の上方修正・記念増配では利益確定売りが先行して同安値2160円まで突っ込んだ。同安値から今期業績続伸・連続増配予想で25日移動平均線を上回り、同25日線を下値支持ラインにこの急落幅の半値戻しまでリバウンドしてきた。PERは13倍台、PBRは0.8倍となお割安であり、まず全値戻しの年初来高値を奪回し、2008年10月以来の3000円大台回復も視野に入れよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
理研ビタミン<4526>(東2)は、24円高の2496円と反発し、25日移動平均線をサポートラインに下値をジリジリ切り上げている。
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2014-06-12 11:30