JFEシステムズは短期調整一巡して再動意、4月高値試す
システム開発のJFEシステムズ <4832> (東2)の株価は、急伸した4月高値950円から一旦反落し、概ね880円~900円近辺で推移していたが、足元では920円近辺まで水準を切り上げている。短期調整が一巡して再動意の構えのようだ。今期(15年3月期)大幅増益・増配見通しに加えて指標面の割安感も支援材料であり、4月高値950円を試す展開だろう。
川崎製鉄(現JFEスチール)のシステム部門を分離した情報サービス企業である。鉄鋼向け情報システム開発・構築事業を主力として、ERPと自社開発ソリューションを組み合わせた一般顧客向けSI(システム・インテグレーション)事業、さらに自社開発のプロダクト・ソリューション事業も展開している。戦略的業務提携では13年5月に大阪ガス<9532>子会社オージス総研と協業、ビジネスブレイン太田昭和<9658>と資本・業務提携した。
中期成長戦略として、鉄鋼事業でのJFEスチールと連携した製鉄所システム統合・共通化推進、JFEスチールの海外展開へのIT支援、製造流通ソリューション拡充とERPソリューションの複合提案、自社プロダクト・ソリューション事業の強化(帳簿データ保存ソリューション、電子帳票システム「FiBridgeⅡ」のタブレット対応、MQネットによる原料規格書サービスなど)を掲げている。
今期(15年3月期)の連結業績見通し(4月24日公表)は売上高が前期比2.5%増の360億円、営業利益が同37.8%増の15億20百万円、経常利益が同35.6%増の15億20百万円、純利益が同53.8%増の8億60百万円、配当予想は同6円増配の年間28円(期末一括)としている。
分野別売上高の計画を見ると、鉄鋼向けはJFEスチールのシステム更新投資再開などで同8.7%増の184億円、外販製造流通向けは金融関連や自動車関連が一段と拡大して同8.7%増の132億円、子会社KITシステムズはウインドウズ7対応特需が一巡して同8.7%減の44億円としている。利益面では鉄鋼向け大型案件の実行、外販製造流通向けの拡大、さらに事業基盤強化への取り組み効果などが寄与して大幅増益見込みだ。
株価の動き(13年10月1日付で株式100分割)を見ると、今期大幅増益・増配見通しを好感して急伸した4月25日高値950円から、利益確定売りなどで一旦反落した。その後は概ね880円~900円近辺で推移していたが、足元では920円近辺まで水準を切り上げている。短期調整が一巡して再動意の構えのようだ。
6月12日の終値915円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円51銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間28円で算出)は3.1%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1226円53銭で算出)は0.7倍近辺である。
日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって再動意の構えを見せている。強基調の形だろう。今期大幅増益見通しに加えて指標面の割安感も支援材料であり、4月高値950円を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
システム開発のJFEシステムズ<4832>(東2)の株価は、急伸した4月高値950円から一旦反落し、概ね880円~900円近辺で推移していたが、足元では920円近辺まで水準を切り上げている。
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2014-06-13 07:15