WTI原油、9カ月ぶりの高値に

 12日(木曜日)のスポット金は、3取引日続伸、一時5月27日以来の高値1273.7まで上昇した。米ドルの下落及びイラク情勢不安が背景。  NY時間米労働省が発表した最新週の新規失業保険申請件数は前週比4000件増の31.7万件と、市場予想の31万件を上回った。また、米商務省が発表した5月の小売売上高は前月から0.3%増加、4カ月連続のプラスとなったが、予想の0.6%増には届かなかった。まちまちの経済指標が米景気が引き続き伸び悩んでいることを示し、米ドル対主要通貨が下落し、対円は一時101.60を付けた。ドル建てで取引される金に割安感が生じたことも買いにつながった。  また、イラク北部ではイスラム教過激組織による攻勢が強まり、市場では情勢悪化を懸念したリスク回避姿勢が高まった。株式などのリスク商品が売られる一方、安全資産としての金は需要が高まった。  12日のWTI原油先物8月限は、イラクをめぐる地政学的リスクの高まりを背景に急伸し。9カ月ぶりの高値で終了した。  石油輸出国機構(OPEC)加盟国で2番目の生産国であるイラクでイスラム過激派による攻勢が強まり、宗派間の内戦に戻る可能性が懸念されている。オバマ米大統領は空爆を含む全ての選択肢を検討していることを明らかにした。これを受けて、市場では今後の供給に対して不安が広がり、原油は急伸した。(情報提供:東岳証券株式会社)
12日のWTI原油先物8月限は、イラクをめぐる地政学的リスクの高まりを背景に急伸し。9カ月ぶりの高値で終了した。
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2014-06-13 10:45