トシン・グループは3月高値に接近、上値試す
電設資材商社のトシン・グループ <2761> (JQS)の株価は戻り高値圏から一旦反落したが、5月30日の直近安値2402円から急反発して3月高値2619円に接近している。低PBRや自己株式取得も支援材料として上値を試す展開だろう。
首都圏を中心として、電設資材や住宅設備機器などの卸売事業を展開する持株会社である。公共投資の増加、新設住宅着工件数の増加、リフォーム需要の増加などが追い風であり、取扱商品や営業拠点網の拡充などで事業基盤を強化している。14年4月には伊勢崎営業所を開設した。
前期(14年5月期)(13年5月21日~14年5月20日)連結業績見通しは前回予想(13年7月5日公表)を据え置いて売上高が前々期比4.1%増の450億円、営業利益が同8.6%増の26億50百万円、経常利益が同7.0%増の35億10百万円、純利益が同0.1%増の19億80百万円としている。
新設住宅着工件数の増加やリフォーム需要の増加などが追い風となり、北関東における営業拠点網拡充、独自サービスとサポート体制の強化なども寄与して、LED照明器具やエアコンなどの販売が順調に推移している。本社移転に伴うシステム関連費用増加などを吸収して増収営業増益の見込みだ。通期見通しに対する第3四半期累計(13年5月21日~14年2月20日)進捗率は売上高が76.0%、営業利益が70.9%、経常利益が72.8%、純利益が76.7%と概ね順調な水準だった。好業績が期待され、さらに今期(15年5月期)も増収増益基調だろう。
なお13年8月5日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限60万株、取得価額総額の上限15億円、取得期間13年8月6日~14年7月31日)については、5月31日時点の累計で取得株式総数45万9000株、取得価額総額10億9528万5200円となっている。
株価の動きを見ると、5月下旬の戻り高値圏2500円台から一旦反落したが、5月30日の直近安値2402円から急反発の展開となった。そして6月6日には2600円、6月13日には2599円まで上値を伸ばして3月高値2619円に接近している。
6月13日の終値2599円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS202円38銭で算出)は12~13倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間52円で算出)は2.0%近辺、そして前々期実績PBR(前々期実績の連結BPS3241円85銭で算出)は0.8倍近辺である。
週足チャートで見ると、26週移動平均線がサポートラインとなって急反発し、13週移動平均線を回復した。下値切り上げの強基調を継続しているようだ。指標面での低PBRや需給面で自己株式取得も支援材料であり、3月高値2619円、そして13年5月高値2650円、12年12月高値2750円を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
電設資材商社のトシン・グループ<2761>(JQS)の株価は戻り高値圏から一旦反落したが、5月30日の直近安値2402円から急反発して3月高値2619円に接近している。
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2014-06-16 09:15