新和内航海運は売り一巡して5月安値から切り返す

  新和内航海運 <9180> (JQS)(14年10月1日付でNSユナイテッド内航海運に商号変更予定)の株価は、550円近辺でのモミ合いから下放れて調整局面だったが、5月の直近安値380円から切り返して6月13日には450円まで戻した。売りが一巡したようだ。今期(15年3月期)業績は保守的な会社見通しに対して上振れ余地があり、指標面の割安感も支援材料に出直り展開だろう。   NSユナイテッド海運 <9110> の子会社である。鉄鋼メーカー向けの原料炭・石灰石・鋼材、電力向けの石炭、建設向けのセメントなどを輸送する内航海運事業を主力として、港湾運送事業やLPGタンクローリー等輸送事業なども展開している。   5月22日に商号変更を発表した。NSユナイテッド海運グループの一員として一体感を醸成し、営業力のより一層の強化を図るため、6月26日開催の株主総会で定款の一部変更が承認されることを条件として、14年10月1日付(予定)で新商号「NSユナイテッド内航海運」に変更する。   今期(15年3月期)の連結業績見通し(4月30日公表)については、売上高が前期比3.6%増の217億92百万円、営業利益が同25.9%減の13億86百万円、経常利益が同26.3%減の13億30百万円、純利益が同30.8%減の8億02百万円としている。配当予想は年間10円(期末一括)としている。普通配当5円+特別配当15円で年間20円(期末一括)とした前期に比べて10円減配となる。   震災復興関連のセメント専用船、石炭火力発電向け石炭灰運搬船の稼働が高水準であり、石灰石専用船や鋼材・鉄鋼原料などの輸送も順調に推移する。燃料価格上昇や人件費増加などで減益見通しとしているようだが、会社見通しには保守的な印象が強い。鉄鋼関連、セメント関連、石炭火力発電関連の輸送量は引き続き高水準に推移することが予想され、増収効果、運行効率向上効果、諸経費圧縮効果などでコストアップ要因吸収も可能だろう。上振れ余地がありそうだ。   株価の動きを見ると、550円近辺でのモミ合い展開から下放れの展開となり、5月19日の380円まで調整した。4月30日発表の今期減益・減配見通しを嫌気し、全般地合い悪化も影響したようだ。しかし5月19日安値から切り返しの動きを強め、6月13日には450円まで戻している。売りが一巡して出直り態勢のようだ。   6月13日の終値450円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS74円44銭で算出)は6倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.2%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS663円52銭で算出)は0.7倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を回復して上伸した。また週足チャートで見ると安値圏から反発して陽線3本を立てた。底打ちを確認した形だろう。13週移動平均線を突破すれば強基調への転換確認の形となる。指標面の割安感も支援材料に出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
新和内航海運<9180>(JQS)(14年10月1日付でNSユナイテッド内航海運に商号変更予定)の株価は、550円近辺でのモミ合いから下放れて調整局面だったが、5月の直近安値380円から切り返して6月13日には450円まで戻した。
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2014-06-16 09:15