ケンコーマヨネーズは1月高値に接近、初の1000円台も視野
業務用マヨネーズ・ドレッシング類大手で総菜関連も展開するケンコーマヨネーズ <2915> の株価は、4月の直近安値853円から切り返しの展開となり、6月16日には936円まで上伸して1月の高値950円に接近している。中期成長力や指標面の割安感を評価して上値を試す展開だろう。初の1000円台乗せも視野に入る。
サラダ類、マヨネーズ・ドレッシング類、タマゴ加工品などの調味料・加工食品事業、フレッシュ総菜などの総菜関連事業、その他事業(ショップ事業、海外事業)を展開している。中期経営計画で掲げた「サラダカフェ」「サラダ料理」「世界のソース」「タマゴ製品」など、タマゴ加工品や総菜関連分野への事業領域拡大戦略が順調に進展している。
サラダカフェ事業は30店舗構想を掲げて百貨店やショッピングモールへのショップ展開を進めている。さらに業務用メーカーからの脱皮を目指して、個食化に対応した小袋形態のロングライフサラダ「サラダのプロがつくった」シリーズを13年9月に発売するなど、BtoC市場への事業展開も強化している。海外は中国で15年3月期中の単月黒字化を目指し、インドネシアではハラル認証を取得して13年10月から生産・販売を開始している。
14年3月には静岡富士山工場(静岡県富士市)が竣工した。中期経営計画における「事業領域の拡大」の一環として新設した工場である。割卵から製品までの連続一貫生産ラインとなり、焼成たまごを年間6000トン生産する。
今期(15年3月期)連結業績見通し(5月12日公表)は売上高が前期比4.7%増の600億円、営業利益が同19.0%増の28億90百万円、経常利益が同19.5%増の27億円、純利益が同25.6%増の15億90百万円で、配当予想は同2円増配の年間23円(第2四半期末10円、期末13円)としている。調味料・加工食品事業、総菜関連事業とも好調に推移し、前期の減益要因となった新工場稼働に向けた先行費用や原材料高の影響も一巡して増収増益見込みだ。
セグメント別売上高の計画は調味料・加工食品事業が同4.1%増の495億円、総菜関連事業が同8.3%増の93億円、その他事業が同2.3%増の12億円としている。メニュー提案力強化や分野を細分化した業態別チームのきめ細やかな対応も奏功して、コンビニエンスストア・食品スーパー・外食向けにサラダ・総菜類やタマゴ加工品の新規採用が増加基調である。
さらに静岡富士山工場の稼働に伴う販路拡大、タマゴ加工品の新商品投入、小袋形態のロングライフサラダ「サラダのプロがつくった」シリーズの拡販、食品スーパー向けフレッシュ総菜の販売数量増加などで増収見込みだ。利益面では原材料価格が落ち着き、増収効果、原材料高に対応した価格改定効果、生産効率改善効果などが寄与する。
株価の動きを見ると、前期の利益減額修正を嫌気した4月11日の直近安値853円から切り返しの展開となった。6月13日には930円を付けて3月26日の戻り高値926円を上抜き、さらに6月16日には936円まで上伸して1月の高値950円に接近している。今期好業績見通しを評価する動きだろう。
6月16日の終値936円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS111円89銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間23円で算出)は2.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1112円55銭で算出)は0.8倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインとなり、また週足チャートで見ると26週移動平均線を突破して強基調に転換した形だ。指標面の割安感も支援材料として上値を試す展開だろう。初の1000円台乗せも視野に入る。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
業務用マヨネーズ・ドレッシング類大手で総菜関連も展開するケンコーマヨネーズ<2915>(東1)の株価は、4月の直近安値853円から切り返しの展開となり・・・。
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2014-06-17 09:30