マルマエは収益改善基調を評価して1月の年初来高値目指す

  精密部品加工のマルマエ <6264> (東マ)の株価は、5月急騰後の利益確定売りが一巡し、6月5日発表の今期(14年8月期)純利益増額修正も好感して再動意の形だ。目先的には乱高下の可能性もあるが、強基調に転換した形であり、収益改善基調を評価して1月の年初来高値920円を目指す展開だろう。なお7月11日に第3四半期累計(9月~5月)の業績発表を予定している。   半導体やFPD(フラットパネルディスプレー)などの製造装置に使用される真空部品や電極などの精密加工事業を展開し、新規分野として光学装置分野も強化している。   今期(14年8月期)の通期業績(非連結)見通しについては、5月16日に売上高と各利益の増額修正(各利益は3回目の増額)を発表し、さらに6月5日には特別利益の発生に伴って純利益を増額修正(純利益は4回目の増額)した。修正後の見通しは売上高が前期比29.1%増の15億円、営業利益が同58.7%増の2億円、経常利益が同44.5%増の1億85百万円、純利益が同2.9倍の2億32百万円としている。   半導体分野の受注が好調に推移し、光学関連の受注も順調のようだ。増収効果や生産性改善効果に加えて、将来の損失可能性を見積もっていた受注損失引当金の計上額が見込みより減少することも寄与して、大幅増収増益見通しだ。なお特別利益には、固定資産(電子ビーム溶接機)譲渡益37百万円を計上すると6月5日に発表した。現在進めている事業再生計画における生産構造改革の余剰資源削減の一環として、本社遊休資産の電子ビーム溶接機を韓国ユピア社に譲渡する。   6月14日に発表した14年5月度の月次受注残高(速報値)を見ると、FPD分野が58百万円、半導体分野が84百万円、その他分野が43百万円、合計が1億86百万円(前月比25.4%増加、前年同月比84.4%増加)となった。半導体分野の受注・出荷検収が好調に推移した。FPD分野も堅調で、その他分野もリピート受注が寄与した。今後の見通しとしては、FPD分野の拡大は来期(15年8月期)となるようだが、半導体分野の受注・売上が好調に推移するようだ。収益改善基調に変化はないだろう。   株価の動き(14年3月1日付けで株式100分割)を見ると、5月16日発表の今期業績増額修正を好感して、5月16日終値513円から5月21日790円まで急騰した。その後は利益確定売りが一旦優勢になって5月26日に631円まで反落する場面があったが、6月5日発表の純利益増額修正も好感する展開となり、6月16日には775円まで上伸して5月21日の790円に接近している。再動意の形だろう。   6月16日の終値765円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS132円98銭で算出)は5~6倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を突破して上伸し、強基調に転換した形だろう。日足チャートで見ると25日移動平均線に対するプラス乖離率が15%程度に拡大し、目先的な過熱感で乱高下の可能性もあるが、収益改善基調を評価して1月の年初来高値920円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
精密部品加工のマルマエ<6264>(東マ)の株価は、5月急騰後の利益確定売りが一巡し、6月5日発表の今期(14年8月期)純利益増額修正も好感して再動意の形だ。
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2014-06-17 09:30