キーコーヒーはボックスレンジから上放れて3月高値試す
レギュラーコーヒー大手のキーコーヒー <2594> の株価は、概ね1550円~1600円近辺でのボックス展開だったが、4月~5月の直近安値圏1550円近辺から切り返しの展開となり、1620円近辺まで上値を伸ばしてボックス上放れの動きを強めている。強基調に転換した形であり、積極的な業容拡大戦略を評価して、13年2月と14年3月の高値1650円を試す展開だろう。
コーヒー関連事業(業務用・家庭用レギュラーコーヒーの製造・販売)を主力として、飲食事業(イタリアントマト、アマンド)も展開している。ブランド強化、収益力強化、グループ連携強化を3つの柱として、新商品の開発・投入、新たな事業領域の開拓を強化している。
市場開発に対する施策として取り組んでいる「KEY’S CAFE」導入店舗は、前期(14年3月期)末時点で15店舗となった。またイタリアントマトの前期末時点の店舗数は直営80店舗、FC222店舗の合計302店舗となった。海外はASEAN地域への展開も積極推進している。
M&Aを積極活用して業容を拡大している。13年1月に銀座ルノアール <9853> を持分法適用会社化し、14年2月にはネット通販市場での事業拡大に向けて、インターネットを中心にコーヒー豆の焙煎加工販売を展開するhonu加藤珈琲店を子会社化した。積極的な業容拡大戦略で中期成長が期待される。
今期(15年3月期)の連結業績見通し(5月12日公表)は、売上高が前期比2.2%増の548億円、営業利益が同16.0%減の13億円、経常利益が同12.4%減の17億円、純利益が同2.6%減の10億円で、配当予想は同1円増配の年間16円(第2四半期末8円、期末8円)としている。
コーヒー生豆相場の高騰、円安による輸入原材料価格の上昇、消費増税に伴う消費マインド低下などの影響で減益見込みとしている。ただし、コーヒー生豆相場の動向次第で収益が大きく変動するが、消費マインド低下の影響については軽微の可能性が高まっている。さらに業務用市場でのプレミアムコーヒーの拡販、家庭用市場での季節限定商品の投入やギフト商品のラインナップ充実などの施策の効果も期待される。
株価の動きを見ると、3月24日に1650円まで急伸して13年2月高値に面合わせの場面があったが買いが続かず、概ね1550円~1600円近辺でのボックス展開が続いた。しかし4月~5月の直近安値圏1550円近辺から切り返しの展開となり、5月下旬以降は1620円近辺まで上値を伸ばしてボックス上放れの動きを強めている。
6月19日の終値1614円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS44円08銭で算出)は37倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は1.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1541円85銭で算出)は1.0倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線を突破して上伸した。ボックスレンジから上放れの動きであり、強基調に転換して13年2月と14年3月の高値1650円を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
レギュラーコーヒー大手のキーコーヒー<2594>(東1)の株価は、概ね1550円~1600円近辺でのボックス展開だったが、4月~5月の直近安値圏1550円近辺から切り返しの展開となり、1620円近辺まで上値を伸ばしてボックス上放れの動きを強めている。
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2014-06-20 09:15