ほろにがは大人の味・・・チューハイ ビターズ発売のキリンが調査
キリンビール(本社・東京都中野区)は6月10日に、ビターリキュールを使用し、果皮のほろにがい味わいを楽しむ「キリンチューハイ ビターズ」シリーズを発売したことを期に、成人を対象とするアンケート調査を行った。「ほろにがい味が好き」と回答したのは61.9%で、「ほろ苦い味が好きになった」平均年齢は24.1歳だった。「ほろにが」はやはり、「大人の味」と言えそうだ。
アンケートは6月6-8日に実施。20歳から59歳までの男女、各年代200人ずつの計800人から回答を得た。
「ほろにがい味が好き」と回答したのは61.9%だった。「好き」と回答した人のうち、「子どものころから好きだった」と回答した人は20.4%と少なかった。さらに「ほろ苦い味が好きになった」平均年齢は24.1歳だった。また「ほろ苦い味は大人の味だと思う」は89.0%だった。
「甘いものとほろにがいものの、どちらが好きですか」と尋ねたところ、「甘いもの」と回答した人は66.1%、「ほろにがいもの」は33.9%と、“甘さ派”の方が多かった。ところが、「あなたの人生の満足度を100点満点で教えてください」との質問では“ほろにが派”が平均で62.3点、“甘さ派”が58.8点と、“ほろにが派”の方が、満足度が高かった。
また“ほろにが派”では「ほろにがいものを飲むと、リラックスできる」と回答した人が72.0%だった。「ほろにがいものがほしくなる時」の上位2位は「疲れた時」が38.9%、「ストレスを解消したいとき」が30.6%だった。
これまでの質問と回答を総合すると、「甘さ」、「ほろにがさ」の二者択一で質問すると、「どちらかと言えば「甘さ」を好む人が多いが、「ほろにがさ好き」、「ほろにがさも大切にしたい」と考える人は相当に多く、しかも「大人ならではの味」、「リラックスできる」と考えている場合が多いようだ。
ちなみに、人生において「ほろにがい経験は、人を成長させる」と思う人は74.3%、「甘い人生だけではつまらない」は67.1%、「人生において、ほろにがい経験も必要」は78.8%と、いずれも回答者の多くが「ほろにがさも必要、大切」と考えていることが分かった。
数値化の手法により「味」をわかりやすく表現し、それを用いたコンテンツづくりやマーケティング、コンサルティングを行う、味香り戦略研究所(本社・東京都中央区)によると、味についてよく言われる「コク」の正体のひとつには、「後味の旨みに適度な苦味が合わさった複合味」がある。つまり「苦味」とは「味トレンドの名脇役」といえる。
しかも「苦味」とは、本来的には生物が忌避する味であり、人間でも幼児は嫌う傾向があるが、さまざまな食経験や味覚経験を重ねるうちに「苦味の魅力」に目覚めていく。つまり「苦味とは大人の味」であると言えそうだ。
さらに、キリンビールの調査で「ほろにが派の方が人生に対する満足度が高い」との結果が出ていることを合わせて考えれば、「ほろにが派」の人は、「最初は好きになれなかったことも、そのよさを見出すことが多かった。だから、より多くの満足を味わえるようになった」とも言えそうだ。
キリンビールによると、「キリンチューハイ ビターズ」シリーズとして、「キリンチューハイ ビターズほろにがレモンライム」、「同ほろにがグレープフルーツ」、「同スパイシージンジャー」の3種を発売した。いずれも「果皮のほろにがい味わいを楽しむ、大人のビターチューハイ」をコンセプトに、果皮やハーブから抽出したビターリキュールを使用しており、「食事とも楽しめる味」、「1杯目からいける、ほろにがいチューハイ」といった特徴があるという。
同社よると、発売後わずか1週間で42万ケースと年間販売予定の4割を突破したという。「甘いだけではものたりない」、「あまりにも軽いものより本格感のあるほろにがさを」といった消費者の気持ちを、同シリーズは見事にとらえたようだ。(編集担当:中山基夫)
キリンビール(本社・東京都中野区)は6月10日に、ビターリキュールを使用し、果皮のほろにがい味わいを楽しむ「キリンチューハイ ビターズ」シリーズを発売したことを期に、成人を対象とするアンケート調査を行った。「ほろにがい味が好き」と回答したのは61.9%で、「ほろ苦い味が好きになった」平均年齢は24.1歳だった。「ほろにが」はやはり、「大人の味」と言えそうだ。
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2014-06-20 16:15