世界最大の市場なのに、自国産シェア「ほぼ1割」・・・中国の産業用ロボット市場=中国メディア

英国紙ザ・エコノミストはこのほど、2013年における中国の産業用ロボットの購入台数が3万6560台に達し、産業用ロボット市場として日本を超えて中国が世界最大となったと報じた。だが、中国メディアの一財網によれば中国国産の産業用ロボットの中国国内のシェアでは13%に過ぎず、「産業用ロボットの国産化に向けた道は遥かに遠い」と論じた。
記事は、2004年から13年までの10年間に製造業の人件費は約3倍になると同時に、産業用ロボットの価格は1年に約30%ずつ下落していると紹介。中国で人件費が上昇すると同時に産業ロボットの価格が下落していることを背景に、中国の産業用ロボットの購入台数が急増していると伝えた。
続けて、これまでは主に自動車産業で用いられていた産業用ロボットが今ではリチウム電子やLEDの生産のほか、食品や金属加工などにおいても利用されるようになったとし、「業界内では今年は中国の産業用ロボット元年だとの声がある」と論じた。
中国の産業用ロボット市場が急拡大すると同時に、ロボットメーカー同士の競争も激化している。さらに中国政府がロボット産業を支えるための政策を発表したことからも、2014年5月までに中国国内には353社のロボットメーカーが誕生。高工机器人産業研究所の張小飛董事長は、今後3年間は年50社ほどのペースでロボット産業に携わる企業が生まれるとの予測を示す一方、「中国のロボット産業は競争が激化するだろう」と論じた。
記事は、中国の産業用ロボット市場のうち87%が外国メーカーが占めており、中国国産の産業用ロボットは13%に留まっている現状を紹介。張小飛董事長の主張として、「中国の産業用ロボットメーカーはコアテクノロジーを持っておらず、部品は基本的に外部から調達している。ロボットの生産量の制限や人材不足といった課題もあり、これらは2~3年で解決できる問題ではない」との見方を示した。 (編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
英国紙ザ・エコノミストはこのほど、2013年における中国の産業用ロボットの購入台数が3万6560台に達し、産業用ロボット市場として日本を超えて中国が世界最大となったと報じた。だが、中国メディアの一財網によれば中国国産の産業用ロボットは全体のシェアの13%に過ぎず、「産業用ロボットの国産化に向けた道は遥かに遠い」と論じた。(イメージ写真提供:123RF)
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2014-06-21 17:45