セキドは営業損益改善基調や低PBRを評価して出直り

  ファッション専門店チェーンのセキド <9878> (東2)の株価は、5月21日の年初来安値111円から反発し、6月20日には126円まで戻して出直りの動きを鮮明にしている。消費増税の反動影響に対する警戒感が後退して営業損益改善基調を評価する動きだろう。底打ちして強基調に転換した形であり、低PBRも支援材料だ。   12年10月に家電の店舗販売事業から撤退して、ファッション専門店事業に経営資源を集中した。海外ブランド品やオリジナルブランド品を扱うファッション専門店「GINZA LoveLove(ギンザ・ラブラブ)」「スーパーセレクトショップラブラブ」を直営で展開し、前期(14年2月期)末の店舗数は首都圏中心に24店舗である。ネット通販についてはストリーム<3071>と業務提携している。   中期的な成長戦略としては「GINZA LoveLove」のブランディング戦略強化を掲げ、高額のナショナルブランド品、中・低価格帯のオリジナルブランド品、アウトレットブランド品、そしてネット通販では富裕層向けに重点を置いた品揃えを強化している。   さらに収益力改善に向けて、新規出店と既存店リニューアル、チラシ一新による販促の強化、ネット通販の強化、滞留期間短縮による商品在庫の鮮度アップ、売れ筋商品の機会ロス低減への取り組み、店舗運営の効率化などの施策を強化している。   今期(15年2月期)の業績(非連結)見通し(4月1日公表)は売上高が前期比0.9%減の118億円、営業利益が同2.1倍の1億90百万円、経常利益が同22.9%増の1億20百万円、純利益が同16.2%減の90百万円としている。純利益については特別利益一巡で減益見通しだが、営業利益は大幅増益の見通しだ。   12年10月に家電の店舗販売事業から撤退した効果に加えて、店舗リニューアルによる集客力の強化、オリジナルブランド拡販による売上総利益率の改善、店舗運営の効率化、ネット通販の拡大などが寄与する。新規出店については積極的に行っていく方針だが、期初時点ではリニューアル以外を未定としている。消費増税の影響を考慮してやや保守的な見通しのようだが、上振れ余地があるだろう。   株価の動きを見ると、4月1日に今期営業増益見通しを好感して139円まで上伸する場面があったが、買いが続かず全般地合い悪化の影響で反落した。しかし5月21日の年初来安値111円から反発して水準切り上げの展開となった。6月20日には126円まで戻して出直りの動きを鮮明にしている。消費増税の影響に対する警戒感が後退して営業損益改善基調を評価する動きだろう。   6月20日の終値126円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS6円35銭で算出)は20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.8%近辺、実績PBR(前期実績のBPS260円59銭で算出)は0.5倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線近辺から反発した後は、戻りを押さえていた13週移動平均線を突破し、さらに足元では26週移動平均線を突破してきた。底打ちして強基調に転換した形であり、低PBRも評価して出直りの動きが本格化しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ファッション専門店チェーンのセキド<9878>(東2)の株価は、5月21日の年初来安値111円から反発し、6月20日には126円まで戻して出直りの動きを鮮明にしている。
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2014-06-23 07:30