メディアフラッグは強基調に転換、中期成長力を評価して出直り

  店舗覆面調査のメディアフラッグ <6067> (東マ)の株価は、5月19日の直近安値547円から反発し、足元では600円近辺に戻して出直りの動きを強めている。調整が一巡して強基調に転換した形であり、中期成長力を評価して出直り展開だろう。   店舗・店頭に特化して、流通・飲食チェーンや消費財・食品メーカーなどのフィールドマーケティングを支援する企業だ。   店舗巡回(リアルショップサポート)で消費財・食品メーカーなどの店頭販売を支援する営業支援事業、覆面調査(リアルショップリサーチ)で流通・飲食チェーンなどの店舗活性化を支援する流通支援事業、店舗・店頭状況をデータベース化する独自ソフトウェアのASP事業、コンビニエンスストアなどを運営するストア事業、13年10月に子会社化した和菓子製造販売事業などを展開している。覆面調査などに携わるメディアクルー登録数は14年6月時点で全国19万人を突破した。   4年以内に売上高100億円という目標達成に向けて、M&Aも活用しながら小売・飲食店舗の受託運営事業、流通・小売企業に特化した再生事業、ASEANを中心とした海外事業の拡大戦略も積極推進している。   13年8月に関西地盤として推奨販売事業を展開するキャビックを子会社化し、13年9月にはスポーツ関連フィールドマーケティング強化に向けて子会社K9を設立した。13年10月には和菓子製造販売の十勝とその子会社たちばなを子会社化(14年6月に十勝がたちばなを吸収合併)、13年11月には事業再生コンサルティングの子会社O&Hを設立した。14年5月には小型デジタルサイネージ市場のシェアNO.1企業であるシアーズを株式交換で完全子会社化(効力発生日7月1日予定)すると発表した。   海外は、インドネシアで財閥系大手流通チェーンから覆面調査導入のコンサルティングなどを受託し、中国ではメディアフラッグ上海が営業活動を強化している。   また6月17日には、推奨販売事業の取引先であるジェイフロンティアの第三者割当増資を引き受けた(出資比率1.9%)と発表している。同社の今後の成長性を勘案し、長期保有の純投資として資金支援を行うことで事業パートナーとしての関係を強化するとしている。   今期(14年12月期)連結業績見通し(2月14日公表)は、売上高が前期比74.7%増の60億円、営業利益が同9.3%増の2億70百万円、経常利益が同1.6%増の2億50百万円、純利益が同11.9%増の1億50百万円としている。配当予想は未定としているが、好調な業績を勘案すれば前期の年間5円に対して増配の可能性があるだろう。   営業支援事業と流通支援事業の好調が牽引して増収増益見込みだ。稼働店舗数は同19%増の30万店舗の計画としている。消費増税後の消費マインド喚起に向けた流通・飲食チェーンや消費財・食品メーカーの積極的なマーケティング活動も期待され、主要株主である博報堂DYホールディングス <2433> など大手広告代理店経由の新規受注増加も寄与する。子会社化したキャビックや十勝の収益化も本格寄与する。   6月13日に発表した14年5月度覆面調査・店舗巡回実績は、リアルショップリサーチ(覆面調査)が前年同月比79.5%増の1万661件、リアルショップサポート(ラウンド、推奨販売等)が同2.4%増の1万8466件だった。覆面調査の稼働数トップ3は高速道路サービスエリア、家電量販店、惣菜店で、それぞれ1000店舗を超えて稼働した。リアルショップサポートでは健康食品のラウンドが3000店舗を超え、アパレル販売応援も好調だった。   第2四半期累計(1月~6月)見通しに対する第1四半期(1月~3月)の進捗率は売上高が55.2%、営業利益が64.7%、経常利益が60.0%、純利益が同40.0%と高水準であり、増額の可能性があるだろう。   営業支援事業と流通支援事業の稼働店舗数は増加基調であり、積極的なM&Aの効果や、20年東京夏季五輪に向けたスポーツ用品メーカーの販促強化なども追い風として、中期成長期待が高まる。   株価の動きを見ると、4月2日の戻り高値684円から反落し、全般地合い悪化も影響して調整局面となった。ただし5月19日の直近安値547円から反発し、足元では600円近辺まで戻して出直りの動きを強めている。調整が一巡したようだ。   6月20日の終値592円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円47銭で算出)は16~17倍近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS206円97銭で算出)は2.9倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線を突破した。調整が一巡して強基調に転換した形であり、中期成長力を評価して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
店舗覆面調査のメディアフラッグ<6067>(東マ)の株価は、5月19日の直近安値547円から反発し、足元では600円近辺に戻して出直りの動きを強めている。
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2014-06-23 09:45