イーグランドは好業績を評価して出直り
中古マンション再生事業のイーグランド <3294> (JQS)の株価は、IPO直後の高値から反落して軟調展開が続いたが、5月19日安値2126円から切り返しの動きとなった。6月20日には前日比200円高の2775円まで急伸する場面があった。消費増税の影響を警戒した調整が一巡して好業績を再評価する動きだろう。5月19日安値で底打ちした形であり、出直りの動きに弾みがつきそうだ。
03年9月の設立で、07年8月現社名に商号変更し、13年12月JASDAQ市場に新規上場した。首都圏を地盤とする中古マンション・戸建住宅の再生事業を主力として、その他不動産事業(不動産賃貸、リフォーム工事請負など)も展開している。
中古住宅再生事業は、若年ファミリー層など初めて住宅を購入する層をメインターゲットに、ボリュームゾーンである2000万円以下の低価格帯居住用物件の取り扱いを主力としている。不動産競売や任意取引などで仕入れた中古物件をリフォームし、個別物件の状況に合わせた家具付き販売の実施や、最低10年のアフターサービス保証などで他社物件との差別化を図っていることが特徴だ。
中期成長に向けて仕入力を強化するとともに、10年3月に札幌支店、11年11月に宇都宮支店を開設して事業エリア拡大戦略を進めている。14年5月には新たな事業拠点として関西支店を開設した。さらに中古住宅再生事業が継続的に見込める地方都市での拠点新設を進める。不動産賃貸事業も本格的に強化する方針だ。中期目標数値としては19年3月期をメドに売上高300億円を目指すとしている。
今期(15年3月期)業績(非連結)見通し(5月12日公表)は、売上高が前期比26.8%増の158億85百万円、営業利益が同3.0%増の12億32百万円、経常利益が同6.6%増の10億15百万円、そして純利益が同7.8%増の6億29百万円で、配当予想は前期と同額の年間40円(期末一括)としている。
消費増税の影響で一時的に減速するが、中古再生住宅に対する需要は旺盛である。関西支店の開設、物件仕入・販売件数の増加、売上総利益率の上昇などで増収増益見込みとしている。物件販売件数は同27.0%増の823件、平均販売価格は前期と同水準の19百万円の計画だ。なお関西支店は前期末時点で販売用不動産43件を取得済みとしている。
株価の動き(13年12月公開価格3300円に対して初値4200円)を見ると、IPO直後の高値から反落して軟調展開が続いたが、5月19日安値2126円から切り返しの動きとなった。6月20日には前日比200円高の2775円まで急伸する場面があった。消費増税の影響を警戒した調整が一巡して好業績を再評価する動きだろう。
6月20日の終値2718円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS400円27銭で算出)は6~7倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.5%近辺、前期実績PBR(前期実績BPS2491円29銭で算出)は1.1倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を回復した。5月19日安値で底打ちした形であり、週足チャートで13週移動平均線を突破すれば出直りの動きに弾みがつきそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
中古マンション再生事業のイーグランド<3294>(JQS)の株価は、IPO直後の高値から反落して軟調展開が続いたが、5月19日安値2126円から切り返しの動きとなった。
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2014-06-23 09:45